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ロンドン・テロで拘束のエジプト人化学者、釈放
2005.08.11
Web posted at: 12:11 JST
- CNN/AP
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200508110006.html
カイロ――7月7日のロンドン同時多発テロの関係者と見なされてエジプト当局に拘束されていたエジプト人化学者マグディ・エルナシャル博士(33)が9日、釈放された。博士は実行犯とされる4人のうち2人とは少しだけ面識があり、1人は「とても親切で優しかった」と話した。
3週間にわたる取り調べの後、釈放されたエルナシャル博士はカイロの自宅前で報道陣の質問に応じ、「自分と第1の祖国エジプトの無実がはっきりして喜んでいる。しかし第2の国、英国で起きたことを悲しんでいる」と述べた。博士は2000年から英リーズ大学の博士課程で学び、今年4月に生物化学で博士号を取得している。
7月7日のテロで死亡したことが確認され、実行犯の1人とみられているジャマイカ出身のジャーメイン・リンジー容疑者とは、昨年秋にリーズで知り合ったと説明。リンジー容疑者が今年6月にロンドンからリーズへ引っ越したいと相談してきたので、自分の大家を通じて部屋探しを手伝ったと話した。その関係から、もう1人の実行犯とされるハシブ・フセイン容疑者にも紹介されたという。
エルナシャル博士はイスラム教徒。リンジー容疑者の引っ越しを手伝ったのは、同容疑者が「(イスラム教に)改宗したばかりだったから」と説明。同容疑者は「とても親切でとても優しかった」と話した。
博士は、イスラム教そのものが同時多発テロの動機ではないという意見で、リンジー容疑者ら自爆テロ犯はいずれも「若くて感情的で無知だった。イスラムについての知識はとても浅くて表面的だった。むしろイラクやパレスチナ、アフガニスタン、ボスニアで(イスラム教徒が)抑圧されているのを見ていた」ことが、犯行につながったのではないかと話した。
博士はテロから1週間後の7月14日、ロンドン警視庁の要請を受けたエジプト当局に逮捕された。エジプト当局は間もなく、同博士が事件とは無関係と発表。事件につながる証拠が全くみつからなかったとして、釈放した。ロンドン警視庁はコメントしていない。
エルナシャル博士は、エジプト当局が当初、自分をテロ首謀者だと見なして事情聴取をしていたのが「悪夢のようだった」と話した。しかし拘束されたのは「冷房のきいたホテルの個室」で、食事も良かったため、待遇は悪くなかったと述べた。
博士課程修了の報告のためカイロに帰省したところを逮捕された博士は、英国へ帰る航空券をもっている。リーズに戻るかどうか質問されると、「戻りたいが、正直なところ、とても怖い。私に対するプロパガンダのせいで、みんなは私をテロリストと思っている。私が首謀者だと思っている人もいる。道を歩いて、私がだれか気づかれたら、殺されてしまうかもしれない」と不安をあらわにした。