★阿修羅♪ > 戦争73 > 140.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
Yahoo!ニュースからhttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050806-00000316-yom-intより引用
英同時テロから7日で1か月、ロンドンに深い傷跡
【ロンドン=土生修一】自爆犯4人を含め56人の死者を出したロンドン同時爆破テロ事件から7日で1か月が経過する。7月21日には2度目のテロも起き、ロンドンなど主要都市で厳戒態勢が続いているが、事件の背後関係など捜査は難航している。
こうしたなか、市民の間には疑心暗鬼が生まれ、ロンドンの多民族社会に変化が起きている。
ロンドンの地下鉄では最近、荷物を持った南アジア系乗客の周囲に空席が目立つ。乗車の際、こうした乗客に気づくと、再びホームに戻る人さえいる。自爆テロ犯4人のうち3人がパキスタン系だったことの「後遺症」だ。
先月7日のテロ事件直後は、このような露骨な反応は少なかった。しかし、21日の2度目のテロ事件で様相が変わった。この事件では死傷者は出なかったが、市民への心理的打撃は大きかった。警察当局も2度目以降は、数千人の大量動員をかけ、警察の存在感を誇示する作戦に転換したこともあり、市内の緊張感は高い。
地下鉄の乗客数は、週末で30%も減少した。地下鉄通勤をやめる人が増え、自転車の売り上げが3倍になったとの報道もある。
イスラム教徒への嫌がらせも急増している。ロンドン警視庁によると、最初のテロ以来、管内での宗教的憎悪に関連した犯罪は269件で、昨年同期比で約6・5倍。軽微なものがほとんどだが、警察によるブラジル人青年の誤殺事件もあり、約60万のイスラム教徒市民の不安感は強い。
BBC放送は、車内で「不審者」と疑われないためのイスラム教徒の自衛策として、「経済紙を読む」「勤務先のIDカードを身につける」などのほか、信仰への無関心さを示すため、「ワインのボトルを持参する」との奇策も紹介している。
捜査当局は、発生の5日後に自爆犯人を特定したが、背後関係の解明は難航している。7日と21日の事件の関連も不明だ。逮捕者は計20人を超えたが、21日の事件に集中している。
注目されるのは、ザンビアで逮捕されたハルーン・ラシッド・アスワド容疑者の英国送還だ。同容疑者は、アル・カーイダとの関係が指摘され、最初のテロ事件のリーダー格、モハメド・サディック・カーン容疑者と同郷でもある。このため英メディアは、自爆テロの首謀者である可能性があると報じており、ロンドンでの取り調べが注目される。
(読売新聞) - 8月7日2時10分更新