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日本もテロの標的 国際捜査の権威ブリュギエール仏予審判事(産経新聞)
http://www.asyura2.com/0505/war73/msg/1218.html
投稿者 熊野孤道 日時 2005 年 9 月 05 日 11:04:03: Lif1sDmyA6Ww.
 

Yahoo!ニュースからhttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050905-00000000-san-intより引用

日本もテロの標的 国際捜査の権威ブリュギエール仏予審判事

アジア金融センター攻撃計画 改宗組に注目
 【パリ=山口昌子】国際テロ捜査の最高権威といわれるフランスの予審判事、ジャンルイ・ブリュギエール氏が産経新聞の単独インタビューに応じ、今や世界のどの地域もテロの危険にさらされていると指摘、今後とくに日本などアジア地域がテロの標的になる可能性を示唆した。同氏は「日本の警察とは(テロ捜査の)実務で協力し合っている」と述べ、一昨年十二月ドイツで逮捕され、フランスで拘留中のアルカーイダ傘下組織幹部、リオネル・デュモン容疑者(34)関連の捜査のため、年内にも訪日する意向だ。
                  ◆◇◆
 ブリュギエール氏は、捜査中の事件に関して言及することはできないとの前提で語った。
 「昨春のマドリード列車同時爆破テロに次ぐ今年七月のロンドン同時テロにより、一層危険を感じている」として、まず欧州でのさらなるテロへの懸念を表明。そのうえで「現在掌握しているテロ組織(の動向)を世界的見地に立って考察した結果、(テロの)危険から無傷でいられる地域はない」と断言し、中でも日本、オーストラリア、シンガポールなどアジア・太平洋地域でのアルカーイダによるテロ攻撃の可能性を強く示唆した。
 同氏は、アジア標的説に関し、英紙フィナンシャル・タイムズにも「投資家の地域に対する信頼を落とすため、東京やシドニー、またはシンガポールといったアジア・太平洋地域の金融センター攻撃を計画している」と述べている。
 産経新聞の今回のインタビューで同氏はまた、マドリードやロンドンなどのテロ捜査の過程で得た分析として、国際テロを(1)アルカーイダ指導者のウサマ・ビンラーディン容疑者のアフガニスタンにおけるテロ訓練キャンプの参加者など同組織の直系(2)(ロシアからの独立闘争を続ける)チェチェンなどを含むかなり組織化された地域グループ(3)欧州を基盤にしたイスラム原理主義過激派−の三つのグループに大別した。
 そのうえで、テロリストの若年化傾向が目立つのは(3)のグループが増えているから、との認識を示し、(1)や(2)のグループが各地域の不満分子をイスラム過激派に「改宗」させるケースが目立つと分析した。フランス国内での銀行襲撃や警察爆破未遂などで逮捕されたアルジェリア系フランス人のデュモン容疑者も、もともとはカトリック教徒の家庭に生まれた「改宗組」だ。
 こうした現状に関し、ブリュギエール氏は「重要なのは現象についての包括的ビジョンを持つことだ。テロリストの実態は、ますます複雑化、細分化している」と述べ、日本を含む世界中の至るところで「改宗組テロリスト」が誕生する可能性に言及した。
 仏捜査当局筋によると、デュモン容疑者は、二〇〇二年のサッカーW杯日韓大会期間中に日本に潜入、新潟の中古車販売会社に勤めながらテロ・ネットワーク拡大の工作活動をしていたとみられる。ブリュギエール氏は同容疑者をはじめ▽日本人を妻とし、デュモン容疑者の日本潜伏に関連して昨秋パリ郊外で逮捕、拘留中の容疑者▽昨年五月にオーストラリアのイスラエル大使館爆破テロ未遂で逮捕、オーストラリアで拘置中のジャック・ローシュ被告−などアジア・太平洋地域の多くのテロ事件捜査にも関与している。
 また、同氏の訪日は昨秋の予定だったが、欧州での捜査などに追われ、延期になっていた。今回の訪日では国際テロの捜査で共同作業を行っている仏防諜(ぼうちょう)機関・国土監視局(DST)や仏警察の担当官らも同行する方向で調整しているとみられる。同氏は「日本の警察は非常に優秀だ」とも述べ、デュモン容疑者らに関する捜査が日仏協力の下で行われていることを示唆した。
     ◇
 ≪ジャンルイ・ブリュギエール予審判事≫1970年代から国際テロ捜査を専門に活躍。英スコットランドでの米パンナム機爆破(88年、270人死亡)、アフリカ・ニジェールでの仏UTA機爆破(89年、170人死亡)両事件でリビアを「テロ国家」として名指しで告発し、注目を集めた。仏機爆破事件では、リビアの最高指導者、カダフィ大佐の義兄で、同国国家情報局ナンバー2のアブドラ・セヌッシ容疑者らに国際逮捕状を出したほか、バクチアル元イラン首相暗殺事件(91年)では容疑者をスイスで逮捕。70年代に世界を震撼(しんかん)させたコロンビア出身の国際テロリスト「カルロス」の捜査も担当、スーダンに潜伏中に逮捕するなど高い評価を受けている。62歳。
     ◇
 【フランスの予審判事】重大な犯罪について容疑者の尋問や証拠収集を行い、事案を正式な裁判に回すかを判断する裁判官。強制捜査や拘留決定の権限をもち、日本の検察官の捜査・起訴権限の一部と重なる。「大統領よりも権力をもつ」とも評される。
(産経新聞) - 9月5日3時13分更新

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