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2日間にわたり北京で行われた初の米中戦略対話が2日、閉幕した。今回の米中戦略対話が示す重要な点は、理性的かつ実務的な姿勢で両国関係を処理し、お互いの重要な利益に配慮しさえすれば、同盟を結んでいない国の間でも戦略対話を展開し、継続的な平和共存を目指して努力できる、ということだ。
急速に発展する中国は、対内的には調和を、対外的には平和を求めている。このような現実に対し、米国政界の主流派は、過去の単純な「中国脅威論」と「中国崩壊論」を乗り越え始めた。そして戦略的かつ心理的な調整により、中国の台頭という新しい現実をどのように受け入れるか、考えている。
米国議会や国防総省、CIAに代表されるような、米国の伝統的保守勢力の対中姿勢は、依然として濃厚なイデオロギー的要素と冷戦思考の色合いを帯びてはいる。しかし米国全体を論じるなら、客観的かつ理性的に中国の発展に対応しようという意見が主流だ。
このところの対中戦略の方針では、牽制や防止、封じ込め政策を放棄しない一方で、協調、融和路線をより多く採用し、米国の主導的地位に対する中国の挑戦を回避するという根本的な戦略目標に向け、努力している。地球上唯一の超大国として米国は、中国と向かい合い、お互いの重要な利益や重要な国際問題について話し合い、さらに将来的には対話を機構化したいと考えている。これが米中関係の発展に有意義であることは、言うまでもない。戦略対話という枠組みを作ったことは、まさにその具体的な運用例だ。
中国が積極的に戦略対話を推進するよう主張していることは、中国の対米外交における戦略的な自覚を体現している。中国は時とともに、米国が全世界的な戦略構造や中国の外交に占める重要性を強く意識するようになっており、米中関係の発展と変化を絶えず冷静に注視している。中国への関心が米国で全面的に高まり、「中国脅威論」がある程度台頭した昨今の状況でも、中国は、時代に逆行する米国の一部の反中の動きや「雑音」に左右されず、脅威論が含む政治的かつ戦略的な意味を正確に把握し、米国の対中戦略の主流と米中関係の大局を客観的に評価し、両国の建設的な協力関係の発展を堅持している。
米中政略対話は、二国間または国際的に重要な問題で米国との信頼関係を深め、共通認識を探り、協力を発展させたいという中国の意向を体現した。同時に、戦略対話は中国の対米関係における自信を体現した。まさにこの自信があったからこそ、両国はそれぞれの重要な利益と国際的な責任について落ち着いて率直に話し、対話の中で理解と相互利益を追求することが十分にできたのだ。
米国の指導者が言うように、米中関係は「とても複雑」だ。両国の社会制度や発展の水準、文化的な背景の違いは鮮明で、両国関係を単純な図式に当てはめることは難しい。お互いの根本的な利益が密接に絡み合っていることや、現実的な矛盾と摩擦が、両国関係の複雑さを表している。しかし、「とても複雑」というのは両国関係の現状の描写であって、今後への期待ではない。両国の建設的な協力関係を発展させるためには、複雑なものを簡潔にし、複雑な両国の関係に簡潔かつ明瞭な道を歩ませる必要がある。米中戦略対話は、両国がお互いに尊重し、共通点を見つけ、違いを残しながら共通点を求め、協力を模索し、共存することへの積極的な願いを体現した。これがまさに、米中関係が長期的かつ安定的な発展へのカギを握っている。(編集CS)
「人民網日本語版」 2005年8月3日
http://j.peopledaily.com.cn/2005/08/03/jp20050803_52394.html