★阿修羅♪ > 戦争72 > 872.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050801-00000002-khk-toh
太平洋戦争の戦地から古里の家族に向け、農村出身の出征兵らが書き送った書簡を朗読する催し「戦没農民兵士の手紙」(いわてアートサポートセンター主催)が9、10の両日、盛岡市の同センターで開かれる。地元放送局のアナウンサーや演劇人らが出演、スライド上映や音楽なども交えたステージ構成で、兵士らの心情に迫る。
1961年発刊の「戦没農民兵士の手紙」(岩手県農村文化懇談会編、岩波新書)から、岩手県出身者を中心に15人の手紙を取り上げる。
読み手は、大塚富夫さんら岩手放送アナウンサー3人。地元の劇団「赤い風」と「9月とアウラー」の演劇関係者らも出演する。
冒頭に「農民兵士たちの証言から現代の生存の意義を問い続けたい」と、同書の「まえがき」を読み上げ、農村文化懇談会の活動の精神を語る。
手紙の内容は「丈夫な子供を産んでくれ。それがお前に与えられた最大の任務だぞ」「この手紙が届くころは田植えも過半になりましょう」などと、残してきた妻へのいたわりや農作業への気遣いが、率直な言葉でつづられている。
朗読は、文面などのスライド上映や、グラスハープなどの生演奏を挟みながら進み、男女の読み手が交代しながら語ることで「掛け合い」的な効果を生む工夫もされる。
演出の藤十郎さんは「平和のいしずえとなった農民兵士の存在を、朗読という表現を通じ多くの人の心に刻み込みたい」と話している。
両日とも午後7時開演。前売りは大人1200円、高校生以下800円。連絡先はいわてアートサポートセンター019(604)9020。
県農村文化懇談会は、関連行事として「戦没農民兵士の手紙」展を、10日から16日まで盛岡市のプラザおでってで開く。朗読劇で取り上げられる手紙も含め、所蔵する25点の手紙を一般公開する。入場無料。
(河北新報) - 8月1日7時6分更新