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7月28日―メディアを創る
アメリカに見捨てられた小泉首相
これは本日発売の週刊新潮8月4日号の特集記事の見出しである。その真偽はもちろん私にはわからない。しかしこのような記事が堂々と週刊誌に出るようになったということは小泉首相の寿命が終わったということである。
まあ、週刊新潮に指摘されなくとも、第二期ブッシュ政権になった後の日米関係は明らかにそれまでと異なってきた。それを読み取る事の出来ない小泉首相の自業自得である。もともと米国は小泉首相の利用価値は郵政民営化までと考えてきた。それももうすぐ終わる。どんな形にせよもはや米国がどうこうできる状態ではない。ここまで国内を混乱させた小泉首相は米国にとって計算違いだったのだろう。
今や小泉首相は、BSE問題、国連安保理改革、北朝鮮問題、米軍再編問題など、どれをとっても対応が煮え切らない。あれほど米国に従ってきた小泉首相は米国のことを何もわかっていない。ここまで突き進んだのだから、毒を食らわば皿までもとトコトン米国の命じるままに従えばいいのに、外交戦略もなく、国内世論に右顧左眄する外務官僚のいう言葉に踊らされ、米国の機嫌を損ねてしまったのだ。ブッシュを喜ばせた自衛隊のイラク派遣でさえ、その米国が来年の春には米軍の大規模な撤退を本気で考え始めた。小泉首相は最後までイラク派遣にこだわるであろうが、もはや米国はそれさえも有難いとは思わなくなっている。
それにしてもアーミテージの後を継いだゼーリック米国務副長官は、「外務省の事務方と会う積りはない」と未だに加藤良三駐米大使と面会していないという。これが本当ならば驚くべきことだ。
28日の日経新聞は囲い込みの記事として、9月に訪米する中国の胡錦濤国家主席との首脳会談をブッシュ大統領はクロフォードの私邸牧場で行うことにした、そして11月にはブッシュ大統領は訪中を決めたと、米中関係の緊密化が一段と深まりつつあることを報じている。国際政治の現実である。
日本歯科医師会の不正献金事件が再び動き始めた。
なにやら意味ありげな動きである。政治資金規正法違反に問われている村岡兼造元官房長官はかねてから橋本元首相、野中元自民党幹事長、青木自民党参院議員会長の証人喚問を求めていたが、東京地裁は27日の公判においてこれら3人の証人採用を決定したと報じられた。尋問は青木会長が8月24日、野中元幹事長が9月6日、橋本元首相が9月16日とまだ先のことであり、その頃の政局がどうなっているかさえ不透明であるが、これで青木、橋本、野中の政治生命は終わったということである。東京地裁といえども小泉首相の了承なくして証人喚問に踏み切れるはずはない。小泉首相の平成会潰しがこれで完成したということだ。郵政民営化がどのような形で終わろうと、もはや小泉首相は青木参院議員会長を必要としなくなったということだ。
ところが興味深いのは、その同じ日に、小泉首相の盟友である山崎拓前自民党副総裁が、やはり日本歯科医師連盟をめぐる迂回献金疑惑で、検察審査会に「起訴相当」と議決されたことだ。これが28日の各紙で一斉に報道されている。これは、日歯連問題で迂回献金はなかったと国会で答弁し続けてきた小泉自民党総裁の責任問題にも及ぶ議決である。反小泉派の逆襲なのであろうか。
それにしても検察審査会とはどういう機関なのか。そもそも橋本、野中、青木が起訴されなかったことについて、その東京地検の判断が「不当」としたのが東京第二検察審査会であった。
東京地裁が橋本、野中、青木三氏に出廷を求めたタイミングと同時に、バランスをとるかのように、検察審査会は今度は小泉首相の朋友である山崎氏を「起訴相当」と議決したのだ。「起訴相当」が2回議決されると法的拘束力が生ずるという。
日本医師連盟をめぐる疑惑解明の動きは、ポスト郵政民営化の日本の政局を、さまざまな思惑を秘めて揺さぶる事になるかもしれない。国民にとってはどのような形であれ疑惑を徹底的に解明し、公正な処罰をしてもらえればよいだけである。
鹿砦社の名誉毀損事件をめぐる暗闇
鹿砦社(ろくさいしゃ)という聞きなれない出版社がある。これは休刊になった「噂の真相」の岡留編集長を師と仰ぐ松岡利康社長が、同じようなゴシップ記事を掲載する雑誌を発刊している出版社である。
その鹿砦社の松岡社長が、大手パチスロ機メーカー(東京)役員らの私生活を中傷したとして先日逮捕された。2年も前の記事がなぜ今頃問題になるのか。しかも在宅起訴を飛び越えていきなり逮捕というのは、この種の名誉毀損事件では異例である。このことから、この逮捕事件の裏には政治的意図があると多くの関係者が指摘している。
三流のゴシップ雑誌社の社長を捕まえたところで国民は同情しない、そういう読みのもとに、権力者に都合の悪いことを書くマスコミの口封じを行う、そういう意図があるのではないかというのである。
私もそう思う。パチンコ業界が警察の天下り先のひとつとなり、裏で警察とつながっていることと無関係ではあるまい。
そう思っていたら、28日の新聞で、大阪府内のゲームソフト会社が神戸地検特捜部に家宅捜査されるという記事が大きく掲載された。新聞記事によるとこのゲームソフト会社はその大手パチスロ機メーカーにデザインを流用されたとして、著作権、商標権侵害で訴えているというのだ。
そのゲームソフト社が、大手パチスロ機メーカーを中傷した鹿砦社の雑誌を大量に買い込み、販売代理店に配っていた事が判明したという。すなわち自らの裁判を有利に運ぼうとして、鹿砦社の松岡社長と結託して、大手パチスロ機メーカーの役員の名誉を毀損したというのである。
私は大手パチスロ機メーカーやゲームソフト会社のどちらか一方の肩を持つ積りはない。鹿砦社の松岡社長に味方する義理もない。しかし松岡逮捕に続くソフトメーカー会社の家宅捜査と、ソフトメーカー会社をあたかも犯罪者のように大きく報道する新聞に、警察とクラブ記者の一連のデキレースを嗅ぎ取るのである。
大手パチスロ機メーカーについて調べてみる必要がある。鹿砦社の雑誌の記事の内容を詳しく読んでみる必要がある。ソフトメーカーが著作権侵害で大手パチスロ機メーカーを訴えている内容をよく調べる必要がある。
もしも大手パチスロ機メーカーが警察と組んで、鹿砦社やゲームソフト会社を悪者にして葬ろうとしているのならば、そしてそれを知ってか知らずか、新聞が警察からの情報を検証もせずに一方的に垂れ流しているとすれば、ゆゆしい問題であるからである。
恥ずかしいぞ、日本外交
28日の新聞の小さな記事が私の注意を引いた。いずれもわが外交に関する記事だ。
一つは6カ国協議に関する28日の朝日新聞の記事である。日朝首席代表が3度目の接触をしたという記事である。二国間できわどい交渉でもしているのかと思って読んだら、なんのことはない。休憩時間中に立ったまま話したというだけのことである。その前の接触は廊下ですれ違いざまに言葉を交わしただけである。それが二国間協議なのだ。
そういえばかつて拉致問題で訪朝した藪中という局長が、帰国後「有意義な話し合いをした」と胸を張って記者説明した後で、北朝鮮側がそれを、「嫌がる自分の袖を掴んで無理やり声をかけてきただけだ」とばらして恥を書いた事があった。
すべてこの調子だ。話し合いが出来なかったというのでは説明がつかない。そこでアリバイを作ることに専念する。何を話し合ったか、ましてや成果があったか、などという事は、もうどうでもいいのだ。とにかく物理的に接触したという事実を作ることだ。たしかにそれは「話し合った」、「接触した」ことにかわりはない。うそではない。しかしだからどうなんだ。これをイカサマというのではないのか。
もう一つの記事は28日のしんぶん赤旗の記事だ。イタリアの国連大使が26日、国連総会で演説し、
「G4は、各国政府に対して、財政支援をテコにして圧力をかけている。いい加減にして欲しい。ある国に対してG4案の共同提案国になることを求め、拒否した場合は46万ドルの児童むけ開発プロジェクトが『立ち消え』になると脅した」国があると述べたと報じられている。
名指しこそしなかったがこれが日本であることは明らかだ。私も長らく経済協力局にいたが、こんな発言をする幹部を多く見てきた。なにしろ小泉首相が、かつて郵政大臣か厚生大臣か忘れたが、現職の大臣の時、アフリカの小国を訪れ、そこの大統領と面会できないのを怒って、「こんな生意気な国への援助は打ち切れ」と怒鳴ったのだ。そんな男が首相になっている国なのだ。日本には援助などする資格はない。国連常任理事国になる資格もない。そもそも世界に貢献する外交を何もしていないのである。
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