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自衛隊法改正案:武器第三国供与、歯止めが利くのかが焦点
20日にも参院本会議で成立する見通しとなったミサイル防衛(MD)の迎撃手続きを盛り込んだ自衛隊法改正案の国会審議のなかで、MDに関する日米共同開発が武器輸出の緩和につながる可能性が指摘され、問題点として浮上している。共同開発した兵器が、日米以外の第三国に輸出される際、歯止めが利くのかが焦点となりそうだ。
日米間では現在、次世代型のイージス艦搭載迎撃ミサイル(SM3)の共同研究を行っており、来年度から生産を前提とした開発段階に移行する。これに関連して、大野功統防衛庁長官は14日の参院外交防衛委員会で、米国から要請があった場合、「(共同開発した兵器の)第三国への供与がありえる」と明言した。
政府は昨年12月の官房長官談話で、「日本の防衛のため」との理由から、MDシステムに関する日米共同開発・生産を武器輸出3原則の例外とした。しかし、「第三国への輸出」を容認するかについては、その時点では明らかにしなかった。
大野長官は、第三国への輸出にあたっては「紛争を助長しないよう厳格に管理する」と強調し、なし崩し的な武器禁輸緩和にはつながらないと説明。しかし、「第三国から転売される可能性も考えれば管理が100%可能かは分からない」(防衛庁幹部)との指摘があり、チェック機能が本当に働くかは疑問が残る。特に製品そのものではなく兵器部品の輸出の場合は、追跡は困難と見られている。
防衛庁内には「米国以外の国が一国で兵器開発するのはもう無理で国際共同開発が世界の潮流」(幹部)との考えが根強く、今後はさらに国際共同開発を模索する動きが出てきそうだ。
これまで政府は、事実上すべての武器輸出を禁止する武器輸出3原則を統一見解(76年の三木武夫首相当時)としてきた。
武器輸出緩和の動きに対し、「第三国への輸出は時代錯誤。アジアの対話と協調による安全保障機構を作るべきなのに逆行している」(又市征治・社民党幹事長)など反発の声が上がっている。【古本陽荘】
毎日新聞 2005年7月18日 19時54分 (最終更新時間 7月18日 19時55分)
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/kokkai/news/20050719k0000m010051000c.html