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陸自派遣延長にらみ日米が協議開始 安保理決議解釈で
2005年07月17日06時19分
イラクで活動する自衛隊の派遣延長をにらみ、日米両国政府が多国籍軍駐留の根拠である国連安保理決議の解釈をめぐる協議を始めていることが分かった。イラクの正式政府発足で多国籍軍は任務を終えるという意味とされてきた決議について、米側は「正式政府が望めば駐留継続は可能」と解釈する案を提示。日本側も12月14日までの自衛隊の派遣期間を延長する際の支えのひとつになると見て検討している。
自衛隊はイラク復興支援特措法に基づき派遣されている。小泉首相は、基本計画で定められた派遣期間を延長するか否かは12月のイラクの状況で判断すると繰り返す一方、「非戦闘地域である状況が変わらない限り支援をしていきたい」として、条件が整えば延長したい考えをにじませている。今月12日のライス米国務長官との会談では「復興は失敗が許されない。日本も世界と協力して対応する」と語った。
延長の可否で判断材料の一つとなるのが、自衛隊も加わる多国籍軍の駐留継続の根拠だ。安保理決議1546は、今年12月末までに正式政府を発足させるなどの政治移行プロセスを示すとともに、このプロセス完了で多国籍軍の任務も終わると定めている。だが年内にイラクの治安状況が好転する見込みはなく、米軍は駐留を続ける意向で、イラク移行政府も駐留継続を求めている。
米政府は6月に日本外務省に自衛隊の派遣延長を打診。日本政府関係者によると、米側は決議1546について「正式政府が治安に不安があるとして駐留継続を望めば、政治移行プロセスは完了していないと見なすことができる」との考えを伝えてきた。
これ以外で多国籍軍が駐留を続けるには、(1)安保理で新たな決議を採択する(2)多国籍軍に参加している各国とイラク政府が、駐留部隊の法的地位や権利を定める地位協定を個別に締結する――という二つの方法がある。
だが、「新決議を採択しようとすれば、イラク戦争で米欧が対立したように再び世界が分裂しかねない。地位協定締結だと『そこまでして駐留しなければならないのか』と多くの国が撤退する事態も起こりうる」(外務省関係者)ため、米側は決議の柔軟解釈を示したと見られる。
http://www.asahi.com/politics/update/0717/001.html