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(回答先: Re:ロンドン7.7攻撃関連情報 [ブッシュ親子の自作自演攻撃 掲示板より] 投稿者 近藤勇 日時 2005 年 7 月 16 日 08:50:09)
青山貞一氏のホームページから一部転載
http://eritokyo.jp/independent/nagano-pref/aoyama--col40244.html
(8)アル・カイダとロンドン同時多発テロ
筆者は、9・11以降、世界各国で起きている同時多発テロにはある共通した戦略と戦術が見て取れる。
オサマ・ビン・ラディン氏が大規模テロを起こす最大の理由は、米英両国による世界経済(グローバルエコノミー)支配への抵抗であろう。もちろん、その背後には、イスラム教文明とキリスト教文明との間での各種の文明論史的な確執や価値観の違いはある。
では、アル・カイダ・グループのその共通した戦略と戦術とは何であろうか。
(9)アル・カイダ戦略の顕著な特徴としての「国際金融」
2001年9月の「WTC爆破等同時多発テロ」以降、「イスタンブールの英国大使館・銀行爆破」、「マドリード地下鉄爆破」 そして今回の「ロンドン同時多発テロ」をつぶさに見ると、そこにはオサマ・ビン・ラディン流の戦略と戦術を見て取れる。
それが何かと言えば、ブンラディン氏やアル・カイダは、米英を中心に相互依存性を増す国際金融の裏事情を熟知していることである。
ビン・ラディンとブッシュ家との過去の関係を見るまでもなく、アル・カイダの首領、ビン・ラディン氏はもともとサウジアラビアのゼネコン大富豪の長男であり、米国のCIAやエネルギー産業企業との縁をもっていた。そのビン・ラディン氏の行状を見ていると、ビン・ラディン氏はイスラム文明vs.キリスト文明と言う文明論史的反骨心がある一方、彼は世界経済、国際金融の実態を熟知していることがある。
(10)アル・カイダ戦術と同時多発テロ(金融地政学面)
ここから先は、まったくの私見である。
米英を中心とした先進諸国への文明論史的、怨念的な怒りをもつ、ビン・ラディン氏が単なる凶悪、卑劣なテロリストでないのは、彼が単なる暴力的テロ行為だけでなく、今日のグローバル経済の構造とあり方を熟知した戦術を駆使していることである。
具体的に言えば、ビン・ラディン氏が指揮したと思われる大規模テロ行為は、いずれも、彼らの「資金調達」行為と密接に結びついていると思えるからだ。その状況証拠と推定できるのは、次にことである。
@最初の大規模同時多発テロ、すなわち「9.11」は、世界の金融の中心地である米国ニューヨーク、マンハッタン島のワールドトレードセンター(WTC)で起きた。
Aイスタンブールの英国関係施設爆破もイスタンブール新市街地の金融中心地で起きた。
B米英西の団結を崩し、スペインのイラク派兵を辞めさせたマドリッド列車爆破。これは2004年3月11日午前7時30分(日本時間午後3時30分)頃、スペインの首都マドリード中心部の三つの駅で四つの列車が10分の間に次々と爆弾が破裂、車両は大破した。マドリッドもいうまでもなくスペインの金融の中心地である。
Cそして今回の英国ロンドンの同時多発テロも、ニューヨークと並ぶ世界の金融都市ロンドンのシティーで起きている。
(11)アル・カイダ流の戦術とは
上記のようにビン・ラディン氏の指揮あるいはビン・ラディン流の大規模テロ、それも同時多発テロは、いずれも首都の金融街ないしその近傍で起きている。おそらくこれは偶然ではないと思える。
それはただ単に国際金融の現場で同時多発テロが起きたにとどまらないことだ。具体的に言えば、それはいわば国際先物取引市場の原理を使った巨額資金の入手を兼ねているのではないかということである。もちろん、あくまでも推論であるが。
言うまでもなく、先物取引とは、「ある商品」を、「将来の一定の期日」に、「今の時点で取り決めた価格」で取引することを「約束する」契約をいう。この先物取引の大きな特徴は、投入した投資額の10倍以上の取引が可能となることだ。もちろん投資者が抱えるリスクも10倍以上となる。
この先物取引は、一般的には極めて投機性が高い投資行為であるが、あくまでも合法的取引である。それは一時に巨額の収益を得ることが可能だが、往々にして巨額の投資を一瞬にして喪失することもある。
(12)国際金融市場での先物取引
ところで、以下の2枚の図は日本の東証のHPに掲示されている先物取引の説明である。
先物取引では、先物取引とは、「ある商品」を、「将来の一定の期日」に、「今の時点で取り決めた価格」で取引することを「約束する」契約をいうわけだが、先物取引後、先物市場で投資対象の価格が高くなる場合はもちろん、価格が低くなってもその差額をリターンを利ざやとして得ることが可能である。
通常、購入時には近い将来、先物の価格が上がるか、下がるかのいずれかを指定する。上がることを予想した場合は、「先物買い」と言い、下がることを予想した場合、「先物売り」と呼んでいる。
(13)同時多発テロと先物取引
ところで、過去の同時多発テロでは、テロ勃発直後、いずれも先物市場で価格が大幅に下落している。したがって、もし、アル・カイダグループが世界各地の先物市場でそれぞれが「先物売り」を指定すれば、一夜にして間違いなく巨額の資金を手に入れられるのである。もし、同時多発テロがビンラディン氏らによるものであった場合、まさに「自作自演」となる。
自作自演なら間違いなく、「先物売り」は大成功するだろう。ハンパでない資金を一夜にして獲得することが可能となるのである。しかも、自分たちが同時多発テロを起こすのだから、利益回収の期日だって思うように指定できる。
事実、いずれの同時多発テロも現地時間で土日をまたがない火曜日から木曜日に起きている。
@米国:ニューヨーク9.11 2001年 9月11日(火)
Aトルコ:イスタンブール 2003年11月20日(木)
Bスペイン:マドリッド 2004年 3月11日(木)
C英国:ロンドン 2005年 7月 7日(木)
とくにA,B,Cがいずれも木曜であることに注目する必要がある。
(14)国際金融とグローバルネットワークを裏手にとった戦術
以上,簡単に過去の同時多発テロの現代史的特徴について述べてきた。
よしあしは別としていえることは、オサマ・ビン・ラディン氏らは、アングロサクソンで白人、プロテスタントのいわゆるWASPを超える戦略と戦術を持ち合わせていると言うことだ。
いつも事後的対応に終始してきた欧米,日本のテロ対策だが、これではいくら金を費やし「見えざる敵に」右往左往しても、本質的な解決にはならないと思う。
解決はただひとつ、もともと正義も大義もない国への侵攻と資源エネルギーの収奪を辞めることである。日本政府も本気で自衛隊の撤退を考えた方がよいだろう。
半端でない大量破壊兵器を有する米英が、他国についてあれこれ言ってもまったく道理も説得力がないことは言うまでもない。世界中の罪のない子供,老人,弱者をこれ以上、殺さないために、また持続的社会を構築するためにも、英米的そして唯我独尊的価値観で他国に迷惑をかけないことがもっとも望まれる。