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CIA工作員名漏洩事件:カール・ローブ暗躍中 [暗いニュースリンク]
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投稿者 white 日時 2005 年 7 月 14 日 23:39:12: QYBiAyr6jr5Ac
 

□CIA工作員名漏洩事件:カール・ローブ暗躍中 [暗いニュースリンク]

 http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/2005/07/cia_f6ce.html

07/14/2005

CIA工作員名漏洩事件:カール・ローブ暗躍中

CIA諜報員の情報を記者に漏らし、国家機密漏洩の罪に問われようとしているカール・ローブ大統領上級顧問を擁護すべく、また事件の重大性を誤魔化すために、ホワイトハウスと共和党は新たなブッシュ政権擁護キャンペーンをスタートさせた。

かつてクリントン大統領は、青年時代のマリファナ使用疑惑について「(マリファナタバコを)口にしたが、吸い込んだわけではない」と珍妙な自己弁護をした。今、ブッシュ政権は、クリントン以上に間抜けな弁護に追われている。


「悪いのは民主党だ!奴等を撃ち殺せ!」

「仮に今が民主党政権だったなら、すぐに議会で調査委員会が立ち上がってるだろうな」

---或る共和党議員が匿名でティム・ラセール(NBCの名物キャスター)に語った言葉

カール・ローブ問題の他にも大量のスキャンダルを抱えている共和党は、民主党側からの攻撃に対抗するために、カール・ローブ弁護指南メモを党内で配布していた。保守派にとって不幸なのは、そのメモもまたメディアに漏洩されてしまったことだ。(このメモの漏洩元はローブではないらしい)メディアに登場する共和党関係者は、まさしく指南メモの内容どおりにローブ弁護活動を行っている。(一方で、共和党側の弁護内容に対抗して、リベラル系ブログネットワークはローブ問題の争点を整理して公開している。)

共和党全国委員長ケン・メルマンは『ローブは機密漏洩などしていない。悪いのは(リベラル系サイトの)MoveOnと民主党だ。ローブ批判は、怒り狂った左翼の中傷キャンペーンだ』とテレビで言い放った。

MSNBCのニュース番組「スカボロー・カントリー」に登場した共和党下院議員ピーター・キング(ニューヨーク州)は、放送中に必死の形相で以下の発言をした。

「ジョー・ウィルソン(漏洩事件の被害者ヴァレリー・プレイムの夫で元駐ガボン米大使)が文句を言う権利などないし、奴等に好き放題言わせているティム・ラセール等メディアの人間は、全員撃たれるべきだ。(悪いのは)カール・ローブではない。そりゃ、カール・ローブだって完璧じゃあない。しかし我々は皆不完全な世界に生きてるじゃないか。私はローブの根性を賞賛するよ。」

こうした発言を聞くと、国民の分裂を図り、国家の安全を脅かしている張本人は誰なのかという問題を米国民も再考せざるを得ないだろう。共和党のローブ弁護キャンペーンは、むしろブッシュ政権擁護派にとって逆効果となっている。


カール・ローブはこの先どうなる?

サンフランシスコクロニクル紙の解説記事によれば、1982年発動の諜報員身分保護法(The Intelligence Identities Protection Act)により、工作員名を記した機密情報にアクセス資格がある者が政府諜報員の本名を漏洩した場合は10年以下の禁固刑、一般的な機密情報にアクセス資格がある者による諜報員名の漏洩では5年以下の禁固刑とされている。

同記事によれば、過去にこの法律に基づいて罰せられた人物で、公的に知られているのは、ガーナで活動していたCIA職員のシャロン・スクレイナージで、彼女はガーナ人男性の恋人に同僚の工作員の名前を教えた件で1985年に有罪となり、5年の禁固刑を宣告されたという(実際に収監されたのは8ヶ月間)。


ブッシュ父はカール・ローブをクビにした・・・情報漏洩疑惑で!

ジョージ・H・W・ブッシュ大統領(ブッシュ父)は、1992年の再選キャンペーンの際に、ブッシュ父に関するネガティブ情報をマスコミに漏洩した疑惑で、選挙参謀の1人をクビにした。その人物の名はカール・ローブ・・・そしてローブのリーク相手は保守派の有力記者ボブ・ノヴァックであった。

今回の漏洩事件において、ローブの情報を元にCIA工作員名を最初に記事にしたボブ・ノヴァックは、なぜかまだ収監されていない。


毎日が暴発寸前のホワイトハウス定例会見
2003年10月6日のホワイトハウス定例会見より:

記者:
「スコット、大統領はCIA工作員名漏洩事件問題の結果を心待ちにしていて、誰が関わっていても大統領は説明責任を果たすと話してますが・・・」
マクレラン報道官:
「そのとおりです。」
記者:
「ところで、ホワイトハウス関係者が機密を漏洩していた場合、それが誰であろうと大統領は解雇すると確約できますかね?」
マクレラン報道官:
「それは先週はっきり言いましたよ。この話題が出た時に言いましたが、機密の漏洩元が政権内の人物であった場合、それ以上その人物はこの政権内で仕事はできません。これはきわめて深刻な事件なのです。大統領はつい最近もイーストルーム(ホワイトハウス東棟)で言ってましたが、機密漏洩は深刻な事態なのです。だから大統領は(捜査の)結末が知りたいんですよ。早ければ尚いいです。」

カール・ローブが機密漏洩元との報道が配信されてから、ホワイトハウスの定例会見は異常な盛り上がりを見せている。前任者アリ・フライシャー報道官の恫喝姿勢と違い、現在のホワイトハウス報道官スコット・マクレランは、穏やかな口調で滑らかにウソを言い問題を誤魔化す技術に長ける優秀な人物だ。(英語を使って最大限曖昧な表現を試みるとき、マクレラン報道官のテキストほど参考になるものはない)しかしその“テディベア・スコティ”(マクレラン報道官のニックネーム)も、最近では、詰め寄る記者たちを誤魔化すことができず苦戦している。

今週月曜日(2005年7月11日)のホワイトハウス定例会見の様子を以下に抜粋してみよう:

記者:
「大統領は、CIA諜報員名漏洩事件に関わった人物を解雇するという以前の約束を果たしてくれますかね?
マクレラン報道官:
「ご質問ありがとう。あなたの質問は現在継続中の犯罪捜査に関する報道に関するものだと思います。現時点で、当該捜査は継続中ですね。したがって以前申し上げたとおり、捜査が完了していないので、ホワイトハウスはこの件に関してコメントできません。大統領は捜査に全面協力するよう職員に指示しています。捜査に全面協力するという方針から、捜査中の件に関してはコメントしないように決定したのです。」
記者:
「捜査についての質問じゃないんですけどね。大統領は、2004年7月に、今回の機密漏洩事件に関わった者は誰であろうと解雇すると言ってるんです。だから知りたいんです。大統領は今もその姿勢ですか?」
マクレラン報道官:
「そうですが、あなたの質問は現在継続中の捜査の文脈に絡んだものですから、ホワイトハウスとしては、会見の場において継続中の捜査に関するコメントをしないという方針を貫きたいわけです。捜査を担当する検察官は、捜査協力の一形態として、会見でコメントしないという我々の決定に好意を表明しています。従って、ホワイトハウスとしては継続中の捜査に関するコメントはできないし、それに関係する質問にもコメントできないのです。」
記者:
「スコット、ちょっと指摘させてくれ。君の主張に反して、2003年9月23日、まだ調査中の段階で、君はコメントしてるじゃないか。ホワイトハウス内部で事件に関わった人物が居たら、その人物は解雇されると言ったのは君が最初だぞ。その後でも、2004年6月10日に、これも捜査が行われている最中だが、大統領自身も、ホワイトハウス内部で事件に関わる者があれば解雇するとコメントしてるんだよ。これまで、過去に捜査が継続している最中に堂々とコメントしているのに、今になって突然カーテンを閉めて『継続中の捜査に関するコメントはできない』なんて言い出すつもりかい?」
マクレラン報道官:
「ジョン、質問ありがとう。結果を知りたいのはわかります。しかし最も捜査の結果を心待ちにしているのは大統領自身なんです。捜査にもっとも協力的な姿勢を示すとしたら、捜査中はコメントしないことだと思うのです。捜査を担当する人々もそうした姿勢を望んでいます。そういうわけで、その方針を続けているんです。もちろん、以前言ったことはよく憶えていますし、時期が来れば、喜んでそういう話をしたいと思いますが、それは捜査終了後にさせてください。」
記者:
「じゃあ、聞いていいかな?捜査中でも以前はコメントできたのに、いつ心変わりしたのかな?」
マクレラン報道官:
「えーと、会見の冒頭でテリーの質問に対する私の回答をあなたは聞き漏らしていると思うんです。要点は、捜査が継続する間は、捜査担当者達の言うとおり・・・捜査継続中にコメントすることは控えたほうが好ましいのです。そのほうが、捜査への協力姿勢としてもっともふさわしいと思うのです。」
記者:
「スコット、この質問はどうだい?カール・ローブは罪を犯したのかな?」
マクレラン報道官:
「デビッド、もういちど言いますが、その質問は継続中の捜査に関わっていますから、私の答えはすでに申したとおりです。それ以上その件に言及するべきではないと思います。捜査継続中にはコメントはするつもりはないんです。」
記者:
「2003年の秋、カールとエリオット・エイブラムズ、スクーター・リビーについて質問された時、あなたは『彼等に聞いたところ、事件には関わっていないと話してくれた』とあなたは回答されましたが、まだあの時の主張を変えるつもりはないですか?」
マクレラン報道官:
「憶えてらっしゃると思いますが、私がそう発言したのは、調査を先に進める助けになると思ったからで、今それにコメントするつもりはありません。それはもう充分説明しましたよ。」
記者:
「スコット、こりゃ馬鹿げてるぞ。君が今やろうとしてることは、すでに詳しくコメントしてきた件について、国民の目の前で、どういうわけか話すのを止めたってことになるぞ。公式記録があるじゃないか。過去にここで言った言葉を追認するのか、それとも撤回するのか?」
マクレラン報道官:
「あなた同様、以前何を発言したかは、私もよくわかってますよ。適切な時期になれば、喜んで話したいです。その時期は捜査が・・・」
記者:
(遮って)「いつが適切でいつが不適切なんだい?」
マクレラン報道官:
「終わりまで話させてくれ。」
記者:
「だめだ!話すも何も、君は何も答えてないじゃないか!君はその演台で、カール・ローブは関わっていないと言ったんだぞ。それが今になって、ジョゼフ・ウィルソンの奥さんについて話したのはローブだとわかったんだ。だから、アメリカ国民に説明する責任があるだろう?ローブは事件に関わっていたのか、違うのか?君が以前国民に話したのと正反対に、ローブは実際に漏らしていたんだよ。そうだろ?」
マクレラン報道官:
「いつか話せる時期が来ると思いますが、今はその時期ではないのです。」
記者:
「今日の君の説明で、国民が納得すると思うのかい?」
マクレラン報道官:
「繰り返しますが、すでにその回答は終わってます。」
記者:
「スコット、今日は大変な場所に来ちゃったねえ!」(記者爆笑、以下略)


ところで、報道官はともかく、ブッシュ大統領本人は今、事件をどう考えているのか?7月13日の時点で、記者に問われたブッシュは、以下のように説明している。

記者:
「大統領殿、ローブ氏とはもう話されましたか?・・・バレリー・プレイムについて記者と会話した事実を、ローブ氏はいつ話しました?それに関連して、ローブ氏が当該事件に関わっていないと断言したホワイトハウス広報担当官の発言は適切だったと思いますか?」
ブッシュ:
「エレーン、今は捜査の真っ最中なんだ。これは深刻な捜査なんだよ。それから重要なのは、国民はメディアの報道によって判断を急ぐべきではないということなんだ。繰り返すが、捜査が終了したら、喜んでこの件にコメントをするよ。」

ブッシュ大統領の発言がマクレラン報道官のそれと全く同じに聞こえる?それこそ、カール・ローブが現在も業務を遂行している証拠なのであった。

今のところカール・ローブ本人は、このスキャンダルをまんまと逃げおおせると思っている。ひょっとしたら、ホワイトハウス西塔1階にあるカール・ローブのデスク上には、今頃「ザルカウィ拘束」「オサマ・ビン・ラディン拘束」とラベルのついたファイルが開かれているのかもしれない。

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