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7月8日―メディアを創る
自民党改憲要綱案と桝添要一議員の発言
自民党新憲法起草委員会が「要綱案」なるものを7日発表したらしい。8日の各紙がそれを取り上げている。今、改憲を急ぐ理由も正当性もまったく無い、と考える私にとっては、このような自民党の作業自体に否定的であるが、それにしても自民党内の意見の不一致を覆い隠す中途半端な妥協案だ。おまけに連立政権である公明党の立場を取り入れなければならない。補完政党といえども野党第一党の民主党にも配慮しなければならない。
国家の基本法である憲法について、こんなずさんな要綱案を持ちだして改憲を急ごうなんて、国民を舐めている。自民党結党50周年の11月に間に合わせたいという理由だけで急いででっち上げる自民党にそもそも改憲を提案する資格はあるのか。それに自民党は郵政民営化法案をめぐって分裂してしまっているではないか。結党50周年どころではないのだ。
そう言いたいところに、8日の読売新聞に次のような桝添要一・起草委事務局次長の言葉が紹介されていた。この自民党にしてこの議員ありだ。
「最大の目玉は、9条を改正し軍隊を持つことを打ち出したことだ・・・(集団的自衛権の行使は明示されていないが)自衛権は個別的と集団的とに分けられない。憲法レベルで書くかどうかを議論するレベルではない。個別的か集団的かという不毛な議論は自民党ではもうしない・・・(国会での改正発議要件の3分の2以上の賛成を得るために)民主党も公明党も支持してくれる内容を考えた場合、自民党の色が薄まるのは仕方がない・・・(こんどの案では)国会の改正発議要件を緩和するよう96条の改正も打ちだした。9条と96条の改正が実現すれば、風穴を開けることが出来る・・・」
語るに落ちるとはこのことだ。
アイラブユー、ミスターブッシュ
今回のサミットでは、日米首脳会談は行われないという報道が6月末から早々と流されていた。外務省幹部は、その理由として、「双方の日程上の都合だ」、「小泉首相とブッシュ大統領は良好な関係にあり、サミットのたびに首脳会談を開催する必要はない」と強弁していた。また「国連安保理拡大や米国産牛肉輸入再開問題などで意見の違いがあり、そうした事情からあえて首脳会談を開かないのだ」と、あたかも戦略的に考えた上での方針であるかのような報道もなされていた。
ところがそんなウソはすぐばれる。8日の産経新聞に、ブッシュ大統領は、ブレア首相とは会うが、他の元首との個別会議は一切見送った、これは日程的に時間がとれないということではない、サイクリングをして警護官と衝突しているくらいだから、時間は十分にあったはずだ、ブッシュ大統領が対話嫌いなのだ、問題を抱えている国の相手と話したくないのだという記事がのっていた。要するに小泉首相は会談をしたがっていたのに、振られたわけだ。日米同盟関係は米英同盟関係にはなれないということなのだ。
振られたわけなのか、小泉首相はエリザベス女王主催のサミット晩餐会で、59歳の誕生日を祝う各国首脳が「ハッピーバースデー」を合唱した後で、一人斜め前の大統領に向かって一人、エルビスプレスリーのヒット曲、「I want you, I need you, I love you」を口ずさんだらしい。そして何を考えたのか、やおら、「日本人が米大リーグの首位打者になり、米国人が横綱になり、欧米人がすしを食べる時代が来るとは想像できなかった」と大統領に話しかけたという。そしてその時の状況を、日本の新聞は、「大統領はすかさず『これこそグローバリゼーションだ』と合いの手を入れ、親密さをアピールした」と一斉に書いている。
これは外務官僚と同行記者の八百長記事だ。首相のセリフも歌もすべては官僚が用意したパフォーマンスだ。英語が出来ない者ほど英語でつまらないことを喋りたがる。同行記者は同行記者で、もともと書くことの少ない今回のサミットで、何かエピソードはないかと外務官僚に知恵を授けてもらう。
こんな記事を新聞に載せるほうもどうかしている。所詮はわが国の出番はないサミットということだ。
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