★阿修羅♪ > 戦争71 > 913.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
英テロ、狙いはシティー? 計画的で大がかりとの見方
2005年07月08日10時40分
http://www.asahi.com/international/update/0708/005.html
金融街の路上で不審物が見つかり、爆弾処理のロボットが出動した=7日夕、ロンドン市内で
ロンドン中心部の地下鉄やバスで起きた同時爆破テロは、世界的な金融街シティーにねらいを定めた極めて計画的な犯行との見方が英国内で強まっている。シティーに通じる地下鉄路線や主要駅を対象に、約1時間の間に集中的に爆発させており、大人数がかかわらなければ不可能な犯行だからだ。半面、自爆テロなのかどうかや、なぜ最後にバスをねらったのかといったなぞも残る。
BBCの報道などによると、最初の爆発は7日午前8時51分、サークル線と呼ばれる環状線のリバプール・ストリート駅近くで起きた。この駅はシティーに極めて近い。
その約5分後に、キングズクロス駅とラッセル・スクエア駅間のピカデリー線で2番目の爆発が発生した。この線は、サークル線やセントラル線といったシティーに乗り入れる路線と交差しており、乗客にはやはり金融街の関係者が多い。
シティーは欧州最大の金融・資本市場を持ち、英国のGDP(国内総生産)の約2割を稼ぎ出すといわれる。ロンドンの富を象徴する存在で、92年には北アイルランド独立を求めるアイルランド共和軍(IRA)の犯行とされる爆弾テロに見舞われるなど、これまでもテロの標的にされてきた。
ここを攻めるのは、国際テロ組織アルカイダが01年の米同時多発テロで、ニューヨークの世界貿易センタービルを攻撃したのと同じ構図だ。日本の地下鉄サリン事件でも、官庁街の霞が関を通る路線が攻撃されており、富や支配の象徴をねらい撃ちするテロといえる。
3番目の爆発は午前9時17分、サークル線のエッジウェア・ロード駅近くで発生。列車はターミナルのパディントン駅方面に向かっており、乗客は多かったとみられる。
また最後の爆発は午前9時47分、タビストック・スクエアを走っていたバスで起きた。最初の爆発から1時間と経過していない。爆発物は周到に準備していたと見られており、ロンドン大国際政策センターのマイケル・クラーク所長は英紙ガーディアンに対し「数十人が数カ月間にわたって準備した」との見方を示した。
一方、ロンドン警視庁は7日、「四つの通常の爆破装置を発見した」と発表した。生物・化学兵器に使われる物質は見つからなかったとしたが、大きさについてや、自爆テロなのか爆発物を車内に置いたのかといった手口については明らかにしなかった。
4件の爆発のうち、なぜ最後にバスを選んだかも不明だ。ただ現場はキングズクロス駅やユーストン駅という郊外からの列車のターミナル周辺で、地下鉄爆破の現場からも近い。