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(回答先: ロンドン同時爆破テロ 「五輪の喜び」暗転 よぎる9・11の悪夢 【産経新聞】 投稿者 愚民党 日時 2005 年 7 月 08 日 05:17:45)
狙われた公共の足 乗降1日300万、チェック難しく
ロンドンの地下鉄が襲われた同時爆破テロでは、車内が瞬く間に煙に覆われ、暗闇の中で乗客らはパニックになったという。地下鉄という閉鎖空間でのテロは恐ろしいが、多数が乗降する中での不審物の発見やチェックは極めて難しい。
愛称「チューブ」で知られるロンドンの地下鉄は、一八六三年に開業した世界最古の歴史を誇り、十三路線の総延長四百キロ、一日の乗降客数は三百万人を超える。
昨年三月、マドリードで発生した列車同時爆破テロ事件の直後、英国治安当局は「イラク戦争参戦に反対する勢力からのテロ攻撃の標的になる可能性がある」として、地下鉄構内で警戒に当たる私服警官を増員し、利用客への職務質問を増やすなどの対策を進めていたが、テロを防ぐことはできなかった。
平成十六年にモスクワで起きた地下鉄テロでは四十人を超える死者を数えた。日本国内では平成七年、営団地下鉄(現東京メトロ)でオウム真理教による地下鉄サリン事件で十二人が死亡した。 サリン事件を機に駅構内の巡回強化や防犯カメラの増設などの対策を強化した東京メトロは七日夜、ロンドンの同時爆破テロ事件を受け、総合指令所から各現業部門に巡回、警備強化を指示し、テロ警戒レベルを上げた。
すでに同社は昨年三月のスペインの列車テロ以降、爆発物に備えてゴミ箱は中身が見えるように透明化し、ゴミ箱の撤去も検討しているが、関係者は「不特定多数の利用者が集まる鉄道の性格上、完全な対策は難しい」と話している。
また、平成十五年二月には、韓国の地下鉄放火事件で約二百人が死亡した。国土交通省はこの事件を深刻に受け止め、地下鉄事業者らに安全対策の徹底を指示し、排煙対策や避難通路の確保を指導した。関係者によると、日本の地下鉄車両は火災が発生しても、燃え広がらずに自然鎮火する耐火性に優れているという。しかし、これはあくまで失火を前提としたもので、爆弾テロなどは想定外との指摘もある。
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ロンドンの同時爆破テロで、警察庁は七日午後七時半、国際テロリズム対策課長を長とする連絡室を設置した。首相官邸や外務省など関係機関と連携しながら、情報収集を進めている。また、全国の警察本部に対し、テロの未然防止に向けた情報収集を徹底するよう改めて指示した。
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大泉光一日大教授(国際テロリズム・危機管理)の話「サミット開催中に開催国の首都で同時爆破テロが起きたのは前代未聞で、警備の完全な失敗だ。会場周辺の警戒は厳重でも、ほかは“丸腰”に近かったのではないか。周到に計画されたに違いない。ヨーロッパでも英国はフランスなどより、テロ対策が比較的緩やかといわれていた。五輪開催地の決定時期ということもあり、人種差別と批判されることを懸念して特定の外国人に対する厳しいチェックを控えていたのかもしれない。地下鉄は完全な密封状態で予想以上に死傷者が増える可能性があり、楽観は許されない」
http://www.sankei.co.jp/news/morning/08na1002.htm