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06/28 16:06 スーダン東部で紛争激化か 西部ダルフール勢力と連携
南部の内戦が二十一年ぶりに終結した一方、西部ダルフール地方
の紛争は和平交渉が膠着(こうちゃく)状態のスーダンで、東部で
も紛争が激化の様相を見せ始めている。ダルフールの反政府勢力が
東部の反政府勢力と連携、戦線が西部から東部へと拡大し、紛争の
解決が一層難しくなる恐れが出てきた。
「ここ数年間で最大の攻勢を仕掛けた。これは本格的な戦争だ」
。紅海沿岸トゥーカル郊外の政府軍駐屯地三カ所を十九日に襲撃し
た反政府勢力連合「東部戦線」の関係者がロイター通信などに、軍
将校ら兵士約二十人を捕虜とし、自動小銃や携行型ロケット砲など
の武器を獲得したと戦果を強調した。これに対し政府軍は二十三日
、空爆で反撃、数人が負傷した。
東部戦線は二月、東部の反政府勢力「べジャ評議会」など二派が
結成。これにダルフールの反政府勢力の一派「正義と平等運動」も
加わって襲撃を行っており、政府軍は東西の〓(始めダブルミニュ
ート)連携作戦〓(終わりダブルミニュート)に対して「和平と国
民和解への雰囲気をぶち壊すのが目的」との声明を発表、強く非難
した。
襲撃現場は、貴重な外貨収入源である石油を輸出する重要な港湾
都市ポートスーダンから南へわずか約百二十キロの地点。危機感を
抱く政府軍幹部は「反政府勢力が活動を西部から東部へ移すことを
計画している。東部は経済的に、より重要な地域だからだ」と述べ
、東部での紛争激化を懸念する。
東部の反政府勢力の中心を担うのがスーダンやエジプト、エリト
リアにまたがる遊牧系民族べジャ人で、その数は二百万人以上とも
言われる。
べジャ評議会は一九九四年、中央政府が貧しい東部地域を無視、
差別していると反発して武装蜂起。九七年以降はエリトリア国境沿
いの一部を実効支配しているが、最近まで南部や西部の内戦の陰に
隠れ、あまり注目されることはなかった。
ダルフール紛争の和平協議が完全に行き詰まる中、中央政府への
圧力を強めたい西部、闘争を強化したい東部の両反政府勢力の利害
が一致、連携に至ったようだ。
スーダン専門家らは、東部の現状が二年前のダルフール紛争激化
の際と極めて似ていることから「南部、西部の次は東部が大きな内
戦の発火点になりかねない」と指摘。事態が深刻化する前に政府は
反政府勢力と早急に和平協議に入るべきだと警告している。(ナイ
ロビ共同=渕野新一)
20050628 1606
[2005-06-28-16:06]