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イラク戦争:
成否めぐり米政界殺ばつ 中傷合戦激しく
【ワシントン及川正也】イラクで駐留米軍と武装勢力の戦闘が激化するのに伴い、イラク戦争の成否をめぐりホワイトハウス、共和、民主両党による非難、中傷合戦が激しくなっている。開戦から2年を過ぎても一向に改善の兆しが見えない治安情勢へのいら立ちを背景に、米政界には殺ばつとした雰囲気が漂っている。
「保守派は残忍な9・11テロを目の当たりにして戦争に備えたが、リベラリストは敵の気持ちを理解しようとした」
ブッシュ米大統領の側近のローブ大統領次席補佐官は22日、ニューヨーク市であいさつし、イラク戦争でブッシュ政権を批判する民主党がテロに対して「弱腰」だと批判した。
これに民主党はかみ付き、リード上院院内総務やニューヨーク州選出のヒラリー・クリントン上院議員らが23日、「いわれ無いことで、謝罪すべきだ。さもなくば辞職を」と猛反発。抗議文をローブ氏に送り付けた。
しかし、マクレラン大統領報道官は「対テロ戦争への哲学の違いを指摘しただけ」と一蹴(いっしゅう)。「(大統領批判の映画『華氏911』を作った)マイケル・ムーアらの見解を支持しようとするのか」と逆に挑発し、同党の怒りに油を注いだ。
この論争の伏線になったのがダービン同党上院院内幹事の発言。国内外から批判の的になっているグアンタナモ米海軍基地の拘束者収容所を「非人道的なナチス、旧ソ連強制労働収容所、ポル・ポト派と同じ」と指摘。これに共和党が集中砲火を浴びせ、ダービン氏は上院本会議で涙を浮かべて謝罪した。ローブ発言への謝罪要求はこれへの意趣返しだった。
その後も、ペロシ民主党下院院内総務がイラク戦争を「グロテスクな間違い」と発言。共和党のディレイ下院院内総務が「暴言。戦場の兵士とその家族に謝れ」と迫り、「舌戦」はエスカレートするばかりだ。
開戦以来、1700人を超す米兵死者を出す現状に焦燥感を募らせるブッシュ政権と共和党。政権批判に打って出ながら空回り気味の民主党。うっ積する不満が、謝罪要求を繰り返す不毛な争いになっている。
毎日新聞 2005年6月27日 10時33分
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20050627k0000e030013000c.html