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06/20 09:47 新型核への代替提言 抜本的変革促す 米研究機関が内部報告書
【ワシントン19日共同=太田昌克】ロスアラモス国立研究所な
ど米主要核研究機関が、長期的に数千個レベルの核兵器を管理・維
持していくため、低コストで信頼性の高い新しいタイプの核兵器に
代替するなど核兵器体系の抜本的な「変革」を米政府に提言してい
ることが十九日、共同通信が入手した内部報告書から分かった。「
冷戦型の核は時代遅れ」として現在の核体制脱却を求める議会や政
権内の議論を反映した内容だが、質的な核兵器増強への布石との懸
念も出ている。
米、ソ連両国がそれぞれ一万個以上の核で対峙(たいじ)した冷
戦時代は、爆発力が大きい「重厚長大」型の核が重視されたが、テ
ロ組織やブッシュ政権が危険視する「ならず者国家」の大量破壊兵
器保有の恐れが増し、安全保障環境が激変。核実験再開に踏み切ら
ない形で、爆発力は小さくても、耐久性や経済効率に優れた核体制
への質的転換を狙っている。
「核事業体の維持」と題したこの報告書は、三つの核研究機関が
先月二十日付で策定。一九七〇―八〇年代の冷戦期に製造された核
の大半が二〇四〇年には寿命を迎えることを踏まえ、/(1)/技
術的に製造が容易/(2)/低コスト/(3)/高い信頼性―など
を特徴とした核兵器の新たな「デザイン開発」の必要性を指摘して
いる。
また修理・改良によって、冷戦期の核の「延命」を図って、核戦
力を維持する従来の方法には「深刻な限界」があり、「(核管理の
)リスクや不確実性を増大させる」恐れがあると警告。新型核が長
年開発されていない実態を踏まえ、核製造能力の低下にも懸念を示
し、現在の米国の核管理政策の転換を促している。
20050620 1029
[2005-06-20-09:47]
06/20 09:55 「次世代」にらみ青写真 ブッシュ政権の議論反映
【ワシントン19日共同=太田昌克】米国の保有する核や核開発
体制の「変革」を訴えた米ロスアラモス国立研究所などの内部報告
書は、冷戦期に製造された米国の核の大半が二〇四〇年までに寿命
を迎えることを念頭に、三十―四十年先の「次世代の核」をにらん
だ核専門家集団が示した青写真だ。
「ならず者国家」やテロ組織の台頭を受け、「使える核」の開発
で絶対的な核抑止力の構築を目指すブッシュ政権は、内部で長期的
な核体制をめぐる議論を開始。報告書はこうした大きな流れを受け
て策定され、新型核を志向する方向性が強くにじみ出ている。
報告書の本質部分は、冷戦時代の「重厚長大」型の核が時代遅れ
となったとの指摘を受け、安全性や信頼性に優れ、低コストで製造
が容易な新しいタイプの核に代替していく方向性を明確に打ち出し
たことだ。
現在、エネルギー省が支出する年間の核関連予算は六十億ドル(
約六千五百億円)超。冷戦型の核の「延命」に巨費を投じ続けるこ
とに議会内の不満は強く、「古い核」と決別する姿勢を示した報告
書の内容に、与党の議会共和党内からは肯定的な評価が聞かれる。
しかし問題は、時代に適さなくなった核を廃棄するだけでなく、
核に新たな存在意義を与え、あくまで技術革新にまい進する核研究
機関の基本姿勢だ。
議会筋は「保有している核の見直しにあたって、核に新たな軍事
的役割を与えないというのが議会の立場だ」と強調。報告書の描く
「変革」が、米核戦力の質的強化につながりかねないことに懸念を
示した。
20050620 1030
[2005-06-20-09:55]
06/20 10:02 新型核
新型核 米国は、大型核戦力の保有を相手方からの攻撃の抑止力
とする「相互確証破壊」理論に基づいた冷戦時代の核体系を転換、
テロ組織や限定的な地域の攻撃を想定し、核砲弾や核ロケット砲な
ど爆発力が数キロトンの小型戦術核の開発を進めている。こうした
「使える核」は核使用の敷居を下げる恐れがあるとして、1993
年に開発が一度は禁じられたが、2003年に共和党主導の議会が
解禁。同年以降、地下の目標を攻撃する特殊貫通弾(バンカーバス
ター)に搭載する高性能核の研究に着手するなどしている。(共同
)
20050620 1001
[2005-06-20-10:02]