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(回答先: ミサイル防衛運用穴だらけ 投稿者 ワヤクチャ 日時 2005 年 6 月 15 日 23:03:16)
かつてのレーガン時代の宇宙防衛構想は、カールセーガン博士らの「現実的に無理で無駄」との分析から廃棄されたが。
高々20年で基本的に同じ物が実現出来るか。少し考えれば、「国民を守」ることが目的か、名目上の手段かは明白。
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http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20050609k0000m070131000c.html
MD共同開発 損得勘定とことん詰めよ
大野功統防衛庁長官は8日、来日中のオベリング米ミサイル防衛庁長官に次世代型ミサイル防衛(MD)システムの日米共同研究を来年度から共同開発に移行させる方針を伝えた。
06年度末から配備予定のMDシステムの後継となる次世代型は、99年度から両国で標的を識別・追尾する赤外線センサーなど4分野の共同研究を進めていた。
配備予定のMDシステムは、イージス艦搭載システム(SM3)と地上配備型のパトリオットミサイル(PAC3)の2段構えで弾道ミサイルを迎撃する。
次世代型は、イージス艦搭載システムをバージョンアップし、防衛範囲を拡大するほか、弾道ミサイルとおとりを識別する技術を向上させるという。
次世代型の共同開発への移行は、当然、運用をにらんでのことだ。これは日本が将来にわたり、弾道ミサイル対処を米国と歩調を合わせて行うことを意味する。
MDシステム導入のきっかけは98年に日本上空を通過した北朝鮮のテポドン・ミサイル発射だ。日本を射程に収めるノドン・ミサイルは約200基にのぼるといわれ、日本の安全を脅かす存在だ。
政府は、弾道ミサイルから日本を守るにはMDシステム以外に有効な手段がないと説明する。MDシステムが専守防衛の理念に沿った装備であることも強調する。
だが、MDシステムに関しては米国での実験で失敗例があり、有効性に疑問が残る。カナダは軍拡競争を懸念する世論の反対もあってMD構想に不参加を決めた。
にもかかわらず、次世代型の共同開発費数十億円を来年度予算に盛り込むという。
来年3月にハワイ沖でSM3の迎撃実験を日米共同で行うというが、その結果を待たずに共同開発に移行する判断をしていいのか。
共同開発に踏み切るなら、これまでの共同研究成果も明らかにすべきだ。政府はそのうえで、なぜ共同開発が必要なのか、MD戦略がどの程度日本の防衛にとって有効なのかをきちんと国民に説明する必要がある。
弾道ミサイルの飛来などの緊急警戒情報をどう入手するのか。米軍から情報の提供を受けるなら、日米は情報をどこまでリンクさせるのか。憲法で禁じられている集団的自衛権の行使に踏み込むことはないのか。MDシステムの配備をめぐる疑問は山積している。
米側の防衛産業にとっては、MDシステムの日本への売り込みは大きなビジネスである。次世代型の共同開発もビッグビジネスになる可能性がある。政府は、共同開発は武器輸出三原則には触れないとの見解を出したが、日本の技術が軍拡競争に使われないよう注意深く見守りたい。
SM3やPAC3の配備には1兆円近い経費がかかるというが、経費だけでなく、対米外交・政治戦略の面から総合的にコスト計算をする必要があるのではないか。
政府には説明責任とともに、あらゆる角度から損得勘定を詰める責任がある。
毎日新聞 2005年6月9日 0時16分