★阿修羅♪ > 戦争71 > 248.html
 ★阿修羅♪
天木直人・メディアを創る ( 6/14) 「外交はボビー」と言い放つ無神経さ
http://www.asyura2.com/0505/war71/msg/248.html
投稿者 天木ファン 日時 2005 年 6 月 14 日 18:03:22: 2nLReFHhGZ7P6
 

6月14日―メディアを創る

◇「外交はホビー」と言い放つ無神経さ

 週刊朝日の6月24日号で田原総一郎が次のように書いている。「ギロン堂」という彼の連載コラムの中の文章である。
 「・・・小泉首相は、かつては常任理事国入りに極めて消極的であった。その小泉首相がなぜ方針を転換したのか。私は外務省の幹部にその理由を問うた。オフレコの約束なので名前は出さないが、彼は『北朝鮮問題が行き詰ったので、いわばそれにかわる首相の”ホビー“なのだ』と説明した・・・”手ごろなおもちゃ“として日本の常任理事国入りを提案したら、小泉首相は提案に乗った。おもしろいと思ったのだろう・・・官僚はホビーに近い軽い気持ちで政策を企画し、運よく実れば、ひそかに快哉を味わうというものなのだろうか・・・」
 実に不愉快な田原の記事だ。
三年前の突然の訪朝にしても、今回の国連常任理事国入りの騒ぎにしても、それが如何に浅薄な理由で始められたかを私は知っている。なにしろついこの前まで一緒に仕事をしていた同僚のやっていることである。手に取るようにわかるのである。だから田原のこの記事を読んでも驚きはしない。  
私がこの記事に嫌悪感をもよおす理由は別のところにある。それは、田原がもったいぶって名前を明かさない「外務官僚」が、このような情報を軽々に田原に話しているという事実である。そして田原がそれを、あたかも外務省とのパイプの太さを自慢するかのように、週刊誌に書いてしまうという無神経さにある。
 この「外務官僚」は、自分が小泉首相を操っているのだと田原に言いたかったのであろう。そして自分だけが持っている機密情報を話すことによって田原に貸しをつくり、田原を味方につけて、今後も何かと自らに有利な報道をしてもらおうと考えたのであろう。一方の田原といえば、外務官僚と親しくすることによって情報源を確保しておきたい、他のジャーナリストとは違う自分を誇示したいと計算したのであろう。
 この二人には、拉致家族の痛みを感じるかけらもない。「外交をホビー」にする小泉首相への怒りや批判はない。あるのは官僚とメディアのもたれあいであり、うまい目を見ながら世渡りをしていこうという自己保身の卑しい根性だけである。許せない連中だ。

◇これが在日米軍の実態だ

 6月26日号のサンデー毎日に江川紹子が鋭い問題提起をしていた。それは長崎県佐世保市の県道で起きた米海軍上等兵による交通事故を巡る話についてである。この事件は4日の各紙に「逮捕の米兵を米軍が連れ戻した」として小さく扱われていたが、殆ど見過ごしていた。これほどまでに卑屈な対応をしていたことを知って、改めてこの国の米軍基地の矛盾を感じる。自分が被害者となってかかわったらたまらないだろうと思う。しかし沖縄の住民をはじめ米軍基地を近くに持つ人々は、毎日米軍基地に苦しめられているのだ。そのことを思うと、在日米軍の縮小・撤廃を一日も早く実現することこそ国民的悲願であると思う。
 事件の概要はこうである。3日の午前零時半ごろ米海軍上等兵(39)が乗用車を運転中、軽自動車に追突して運転の男性に軽傷を負わせた。長崎県警相浦署員が駆けつけたが、この米兵は車から降りようとしなかったばかりか、飲酒検査に応じなかったため、業務上過失傷害で逮捕した。ところが通訳と一緒にやってきた米軍憲兵隊員が逮捕を妨害、一人は被疑者の連行を妨げ、もう一人はパトカーの前に両手を広げて立ちはだかった。そして被疑者を基地に連れ帰った。戻ってきたのは逮捕から15時間近くたってからであり、飲酒運転の捜査も出来なくなった。その間に県警と米軍の間で折衝が行われ、「日米地位協定に基づく共同捜査だった」とする米側主張を県警が受け入れ、公務執行妨害行為も正当化された。米兵は二時間たらずで釈放されることになった。
 この事件について、江川は次のように問題提起をしている。
「またか!そう叫びたくなるような事件が起きた・・・日本の領土において、日本の法律が適切に執行できない、これでは現場の警察官としては『やってられっか』という気持ちだろう。
解せないのは日本政府の対応だ。細田官房長官は『米側の行為が問題であるとは考えていない。警察は今後、米軍当局の協力を得ながら捜査を行っていく』と述べるだけで、はなから米軍を擁護した・・・外務省に問い合わせて見た。『(外務省が乗り出すまでも無く)警察当局と米側で調整され、それで解決している。今回も特に困っているとか、そういう相談があったわけではない。日米間のルールに基づいて行われており、特に問題はない』。まるで他人事だ・・・
米軍の対応も、日本政府の態度も、(昨年夏、沖縄の大学に米軍の大型ヘリが墜落した際、立ち入りを拒まれた時と)全く変わっていない・・・アジアの国々が靖国神社参拝を批判すると、『他国が干渉すべきではない』と威勢よく言い切る小泉首相だが、アメリカが相手だと、日本の司法権を侵害されても何も言わない。いつものことではあるけれど・・・」
いつものことであると見過ごしてはならないのだ。我々が日本政府に求める事は「日米地位協定」の見直しに向けて米国政府と直ちに交渉を始めることである。この協定が曖昧な為にいつも最後は米軍の都合のいいように処理されてきた。ドイツも韓国も米国政府と地位協定の見直しを行っている。何故日本だけが改定を行おうとしないのか。いつも「運用」で切り抜けようとする。しかし「運用」で切り抜けようとするから米軍に押し切られてきたのだ。
政治家も官僚もそしてそれらを支える右翼、保守主義者も、中国に強圧的になる前に、まず米国と対等にわたりあって、日本を独立した主権国家、法治国家にしてみろと言いたい。
 

http://amaki.cc/bn/Fx.exe?Parm=ns0040!NSColumnT&Init=CALL&SYSKEY=0084

 次へ  前へ

  拍手はせず、拍手一覧を見る

▲このページのTOPへ       HOME > 戦争71掲示板



  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。