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米韓首脳会談 「6カ国」最重要議題に “次の選択”も視野
【ワシントン=樫山幸夫】ブッシュ米大統領と盧武鉉韓国大統領が十日、ワシントンで会談し、米韓関係、北朝鮮の核問題をめぐる六カ国協議再開など幅広い議題について意見交換する。微妙な時期に入っている六カ国協議再開の問題にかなりの時間が費やされる見込みだ。協議が挫折した場合、米国をはじめ各国は“新たな選択”を迫られることになり、そうした事態に備えて、米韓双方とも関係の緊密化を図りたいという共通の思惑を抱いて会談に臨む。
両首脳は昨年十一月にチリで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)に際して会談しているものの、盧大統領の訪米は就任直後の一昨年五月以来、二年ぶりだ。
ギクシャクしている米韓同盟関係の立て直しも会談の焦点となる。しかし、緊急性と重要性からみて、六カ国協議問題が何にも増して大きなテーマになるのは確実だ。
米韓両国だけでなく、関係国の現時点での関心はもちろん、いかにして北朝鮮を六カ国協議の場に引き戻すかであり、米韓会談の論議もそこに収斂(しゅうれん)されるとみられる。
米国は一方で、北朝鮮があくまで六カ国協議への復帰を拒否する場合もにらみ、この問題の国連安全保障理事会への付託など「次のステップ」の検討にも入っている。
「そうした事態になった場合、今のように米韓関係が疎遠な状況では十分な連携は不可能で、新たなステップも良好に機能しないだろう」(米マンスフィールド・センター)という認識は米韓双方で共有されており、それがこの時期の米韓首脳会談につながった。
北朝鮮側もそうした両国の意図を察しており、先にニューヨークでの米朝協議を持ちかけてきたのも、「前向きの姿勢をみせることで、米韓首脳会談のテーマが“次の選択”に集中して対北朝鮮強硬手段の討議に流れるのを防ぐ目的だった」(ワシントンの朝鮮半島外交筋)との見方もなされている。その意味で、北朝鮮は今回の首脳会談の“隠れた出席者”とも位置づけられている。
会談は十日午前十一時(日本時間十一日午前零時)から始まる。前回の盧大統領訪米時とは変わって今回は共同声明、正式な共同記者会見は見送られる予定で、会談終了後に両首脳が記者団の質問に答える見込みだ。
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【米韓関係をめぐる動き】
2002・ 3 在韓米軍基地、訓練場の返還協定に米韓が署名
・ 6 韓国の女子中学生2人が在韓米軍の装甲車にひかれ死亡
・11 韓国で女子中学生死亡をめぐり反米運動高まる
03・ 2 韓国の盧武鉉政権が発足
・ 3 盧武鉉大統領がイラク派兵支持を発表
・ 4 韓国国会がイラク派兵の同意案可決
・ 5 盧大統領が訪米。米韓首脳会談
・10 韓国がイラクへの追加派兵を決定。バンコクで米韓首脳会談
・11 米韓国防相会談。韓国側がイラクへの追加派兵方針伝える
04・ 2 米韓首脳が電話会談で6カ国協議の実質的な進展が必要との認識で一致
・ 5 米韓首脳が電話会談。盧大統領が在韓米軍のイラク派遣に理解示す
・ 6 北京で6カ国協議開催。以後、中断
・ 7 ライス米大統領補佐官(当時)が訪韓し盧大統領と会談。
北朝鮮の核問題などについて意見交換
・10 パウエル米国務長官(当時)が訪韓。6カ国協議の早期再開で一致
・11 ブッシュ米大統領が再選。チリで米韓首脳が会談。
朝鮮半島の非核化や北朝鮮の核問題の早期平和的解決の原則を確認
05・ 1 ライス米大統領補佐官(当時)が北朝鮮を「圧政の前線基地」と名指しで非難
・ 2 北朝鮮が核保有を宣言
・ 4 ブッシュ米大統領が「金正日は危険な人物」と発言
・ 5 ライス国務長官が北朝鮮を主権国家として認める発言。
ブッシュ米大統領が金正日総書記に「ミスター」の敬称をつける
http://www.sankei.co.jp/news/morning/10int001.htm