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映画『スター・ウォーズ』の六話目が公開され話題になっている。
しかも今回の作品は前ニ作品とは違い作品の深みもあり、しかもブッシュ政権への批判的視点も取り入れられているとのことでさっそく公開日に行ってきた。
しかし一言で出来映えを言い表すとしたらこの作品「星一つ」である。
『スター・ウォーズ』に詳しい方ならお分かりかと思うが、この作品ラストはどうなるか予想はついているのである。
すなわち主人公の正義の騎士アナキン・スカイウォーカーが変節し悪の化身ダース・ヴェイダーになるまでの話である。
とすればよほどメリハリの利いた、しかも観客の想像を超えた展開がなければ『スター・ウォーズ』ファンを喜ばせならともかく
映画としての完成度は?マークがつくのだが・・・
しかし同じように結末が誰しも分かっていながらアカデミー賞でも圧勝したあの『タイタニック』などには遠く及ばない作りである。
まずすべての展開は大方の予想通りでなんの面白みもない。
しかも話にメリハリをつけようと舞台をどんどん別の星別の星にと移すのだが、それらの星間をやたらめったら早く人々は移動するのだ。もうドラえもんのドコデモドア並に瞬間移動である。
これには興ざめもいいところである。広大な宇宙での戦争の話のはずが、まるでご近所での喧嘩並のスケール。
さらに監督がほぼ作り出したというエイリアンの完成度もいまいちである。何か安っぽいのである。
以前の『スター・ウォーズ』ではそれらは一瞬だけしか登場せず、ほぼ人間だけ登場していたのだが、
今回それを改めエイリアンを多くの場面で登場させた事で露骨にその安っぽさがでている。
安っぽいといえば、エイリアンだけでなく映画の中の町並み、そして数多く登場する星の雰囲気もあまりにオリジナリティに乏しいものであね。
銀河共和国首都の風景は『ブレード・ランナー』のようであるし、最後の決闘が行われる場所も『ロード・オブ・ザ・リング』を思い出す。
というか全てが安っぽいのだ。登場する数々のロボットも存在感はまったくないし、各登場人物も深く掘り下げて描かれていないし、そして
評論家たちが「ブッシュ政権への批判的視点」と賞賛した政治的メッセージ、それすらも陳腐な「ファシズムへの警告」にすぎない。
それはメディアと政治家の癒着を暴き、我々が知らされていないイラク戦争の真実を描いた『華氏911』の百分の一ほどのダメージも
ブッシュ政権には与えないだろう。
だいだいこういうお粗末な作りになるというのは新『スター・ウォーズ』の一話目で予想できたことなのだが・・・
「フォース」を「ジェダイ」が「機械」で測っていたあの瞬間に旧『スター・ウォーズ』の伝説は死んだのだ。
まあこの点は、スター・ウォーズマニア以外には何の事か分からない話だろうが。こう言いかえれば分かってもらえるだろうか。
観客の想像力を奪い、金をむしりとるのが新『スター・ウォーズ』という作品なのだと。
私はこの映画を見に行こうという人々に言いたい。
「政治的にこの映画を見に行くべきと思う?やめておけ。その金は別の事に使うべきだ。多くの本物の革命家がその金を必要としている」
「娯楽としてこの映画を見に行くべきと思う?やめておけ。その金で馬券でも勝った方がよっぽどスリリングだ」
「スター・ウォーズマニアとして見に行くべきと思う?いけばいいさ。どうせ止めてもいくんだろ」