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6月2日―メディアを創る
普天間基地の返還だけで終わらせてはならない
2日の新聞各紙の中で最大のニュースは、毎日新聞の「普天間基地を辺野古沖へ移転することを日本政府が断念した」というスクープである。
日米両政府で続けられている在日米軍再編の協議は日本国民にとって最大の関心事である。それにもかかわらず政府は一切を国民に明らかにせずにコソコソと隠れるように米国と協議を続けてきた。
そんな中で断片的に報道されて来たのは、普天間基地の代替施設として1999に合意された名護市辺野古沖への移転について、「住民の反対でいつまでたっても建設が進まないことに業を煮やして米国があきらめた」ということであった。米国が、「辺野古沖への移転はもう行わない」と言っているのであるからそれで決まりのはずなのに、それでも政府はボーリング調査を強行して辺野古沖への移転の準備を進めている。こんな馬鹿なことがあって良いのか。住民の反対を押し切り、税金をドブに捨てている官僚の無責任さを放置していいのか。
政府が辺野古にこだわるのに、強い理由があるわけではない。辺野古をあきらめたらその代替地を探さなければならない、その場合はあらたな住民の反対にあって対応に苦慮する、辺野古についてはもう決まった事だからそこに造ってしまうのが一番楽だ、ただそれだけである。なんという情けない根性であろうか。住民の為に米国と交渉しようという、公僕としてあたりまえの感覚が、微塵も感じられない。
2日の毎日新聞の報道によれば、米軍再編の際のもう一つの懸案として、騒音被害と事故の危険性の高い「厚木基地の空母艦載機の移転」という問題がある。そしてこれについては岩国基地に移転するということで決まっていることで密かに米国と了解していると言う。地元住民に対しては、「岩国基地を軍民共用化にし、その為に、あらたな滑走路をつくったり、移転部隊の家族住宅を建設したりして景気浮揚策をはかる」というアメを与えるという。
もういい加減にそのようなごまかしはやめたほうがいい。基地のたらいまわしや、餌をちらつかせた住民の懐柔策は、住民の愚弄である。同じ国民に痛みを押し付ける官僚たちは、人間として恥ずかしいと思わないのか。
戦後60年もたつというのに、日本の主要地をかくも広く、深く米国に軍事基地として提供し続ける日本政府は、国民の生活をなんと考えているのであろうか。ドイツや韓国やフィリピンなどがどんどんと米軍基地を減らしている中にあって、何故日本だけが米軍基地削減の交渉が出来ないのか。我々は米軍再編を機会に、在日米軍の削減、撤退を本気で日本政府に迫るべきだと思う。
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