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http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/america/news/20050526k0000e030033000c.html
コーラン冒とく:
「トイレに流した」FBI公式文書に記載
【ワシントン吉田弘之】グアンタナモ米海軍基地(キューバ)の拘束者虐待疑惑で、米国の人権団体「全米市民自由連合(ACLU)」は25日、基地の警備員がイスラム教の聖典コーランをトイレに流したことを示す米連邦捜査局(FBI)の拘束者尋問記録を公表した。コーランの冒とくをめぐっては、米誌ニューズウィークが今月9日号で同様の内容を報道してアフガニスタンで反米デモが激化し多数の住民が死亡。米政府は「(記事の)裏づけは見つからない」と結論付け、同誌が記事を取り消していた。
しかし、今回のFBI記録の公開により、米政府当局が「コーランをトイレに流した」との拘束者の供述を02年には把握していたことになり、アラブ世界で再び反発が高まる可能性もある。
同連合が情報公開法に基づき尋問記録の公表を連邦裁判所に申請。裁判所がFBIに公開を命じた。
問題の記録は02年8月1日付。同年7月22日と同29日に行われた尋問の結果をFBI捜査官がまとめている。この中に「約5カ月前、(基地の)警備員が拘束者を殴り、コーランをトイレに流した」との記述がある。別の記録には警備員がコーランをけったり、床に投げつけたなどの記述もあった。
一方で尋問記録は、拘束者が自分でコーランを床に落として警備員のせいにし、基地内で暴動が起こったことも明らかにしている。一連の拘束者の供述についてFBIが裏付け捜査を行ったとの記述はなく、内容がすべて事実かどうかは不明だ。
国防総省は今回の尋問記録についてコメントしていないが、これまで「テロ容疑者は、(尋問で)うそをつく訓練を積んでいる」などと、拘束者虐待を否定。マクレラン大統領報道官は16日、ニューズウィークの報道に対し「米国の対外イメージを傷つけ、人の生命を奪った」などと厳しく批判していた。
毎日新聞 2005年5月26日 10時48分