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天木直人・メディアを創る ( 5/26) 米国とイスラエル
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投稿者 天木ファン 日時 2005 年 5 月 26 日 12:05:44: 2nLReFHhGZ7P6
 

5月26日―メディアを創る

◇米国とイスラエル

 26日の朝日新聞にヒラリー・クリントン上院議員とライス国務長官が、次期大統領選を意識して、それぞれ、イスラエルとの連帯を競い合う演説をしたという記事が載っていた。全米最大のイスラエル・ロビー団体である「アメリカ・イスラエル広報委員会」の年次総会での出来事である。
 すなわち23日にライス国務長官が先に演説した。イスラエルにとって米国ほど強固な支援者はいないと述べる一方で、パレスチナに対しては民主化とテロの根絶を求め、和平交渉再開に難色を示すシャロン政権に理解を与えた。
 24日に演壇にたったヒラリー議員は、米国とイスラエルの強固で永続的な関係は平和で安全な世界を築くために必要不可欠、パレスチナ自治政府やアラブ諸国が教科書で反ユダヤ主義を煽っていると述べた。
 二人ともイスラエルの「占領」やパレスチナ民間人の殺傷にはふれないままであったという。
 イスラエルのロビー集会に出席した以上、リップサービスするのは当然かもしれない。しかしそれだけだろうか。「アメリカこそユダヤ人の安住の国である」と言われるほどに米国は年々ユダヤ人の影響が強まりつつある。米国はもはやユダヤ人にとって最も居心地のよい国になってしまったのではないか。もしそうだとすれば、米国がパレスチナ問題について中立的な政策を採れるはずはない。
パレスチナ紛争はパレスチナ人の犠牲のもとにしか永遠に解決しないのではないかと思えてくる。アラブ諸国がパレスチナ人を見捨てた今となっては、そして国際社会が無関心である限り、パレスチナ人の全面的譲歩しか紛争の終わりはないと思えてくる。多くの犠牲者を出し続けながら、米国、イスラエルの強硬姿勢がパレスチナ人を黙らせることになるであろう。その時まで、米国の「テロとの戦い」が続く事になる。

◇NGOが公務員に起用される

 少し前のことになるが気になっていたのでここで指摘する。22日の毎日新聞に、政府が「国際平和協力研究員」制度なるものを創設したという記事があった。これはNGOなどで地域復興や人道援助に取り組んできた民間人を、政府が非常勤の国家公務員として起用し、政府の国際貢献の質を高めるというのだ。
 官民協力、民間ノウハウの活用などと聞こえはよいが、その実態は官僚が考えそうなパフォーマンスだ。事実この制度は、明石元国連事務次長が座長になっていた福田康夫官房長官(当時)の私的懇談会「国際平和協力懇談会」の提言に基づいて具体化されたという。第一号として今年度わずか4人しか採用されていない。こんなことをするくらいなら公務員の一部を振り替えて、技術を持った国際協力担当官を大幅につくればいいだけの話だ。
NGOは、非政府組織という名が示すとおり、本来は政府と対極にある存在であるはずだ。お上に頼らずボランテア精神で活動するものだ。しかし志は高くても如何せん資金が不足している。政府からの支援があればありがたい。またNGOの中には公務員の待遇を受けて国の支援を受けて活動したほうが効果的だと考えるものがいても不思議ではない。
このジレンマを官僚は巧みに利用する。この制度は正社員とパートの関係だ。公務員になった連中は、出来が悪くとも権限と予算に任せて何でもできる。やる気があり使えるパートを一時的に公務員待遇に引き上げ働かせる、自分たちは後ろで命令する、そういう構図である。なんともやりきれない。
いやしくも政府がNGOを活用すると決めた以上、潔くODAをNGOに一括して与えて思う存分活動させる、そのような抜本的制度改革ができないものであろうか。しかし日本の官僚主導の行政ではそういうことは決して起こらない。官と民の主従関係が崩壊する。官僚の役立たずが露見して官僚制度そのものが危うくなる。今度の「国際平和研究員」制度は、あくまでも官主導の援助政策を守るための見せ掛けの新制度に過ぎないのである。長く続く事はあるまい。


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