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a暴露された極秘文書「ダウニングストリートメモ」の重大性 [暗いニュースリンク]
http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/2005/05/post_4255.html
05/12/2005
暴露された極秘文書「ダウニングストリートメモ」の重大性
2005年5月1日、英国総選挙直前に英サンデータイムズ紙上で暴露された政府文書には、ブレア政権のみならずブッシュ政権をも揺るがす重大事実が記されていた。暴露された極秘文書の中で、2002年7月23日にブレア政権内でイラク戦争開戦について内密に会議が行われた際、英情報部(MI-6)長官は「(イラク侵攻のために)ブッシュ政権は情報を仕込んでいる」と明確に語っている。
あまりにも重大な暴露情報のため、今のところ日米大手メディアはこの話題についてほとんど報じていないが、米下院ではジョン・コンヤーズ下院議員(民主党・ミシガン州)を中心に、ブッシュ大統領への疑惑追及準備が進行している。(ひょっとしたら、ようやくブッシュ大統領弾劾へと議会が動くかもしれない)
米国民のブッシュ政権に対する評価は今どうなっているか?4月26日に発表されたGallupの米世論調査によれば、米国民の50%は「イラク戦争開戦の際、ブッシュ大統領は意図的に国民を欺いた」と考えている。5月4日に発表されたUSA TODAY/CNN/Gallup共同の最新米世論調査によれば、米国民の57%が「イラク戦争に価値なし」と考えている。また、ワシントンポスト紙2005/05/10付け記事によれば、2004年選挙でブッシュ支持に傾倒した女性保守有権者層も、国内の経済事情の悪化を不安視し、民主党支持に移行しつつあるという。
米世論はホワイトハウスに対して、これまで以上の疑惑の目を向けはじめている。この「ダウニングストリートメモ」の件が、CNNやワシントンポスト紙など米国内主要メディアで報道され始めれば、ブッシュ辞任を求める声が一気に湧き上がるだろう。(もっとも、ブッシュ政権が危機を迎える度に、ビン・ラディンが華々しくテレビに登場したり、テロ事件が発生したり、ジャクソン家の誰かが自分の服を脱いだり子供の服を脱がせたりする話題が四六時中報道されたり、ダン・ラザーがヘマをやっておおげさに謝罪したりするのだ。非常に不思議だ!)
以下は、今のところ米国大手メディアで唯一、この疑惑の詳細を伝えているナイト・リッダー紙2005/05/06付け記事(全文翻訳して掲載)である。
メモ:ブッシュはイラク侵攻のために情報を歪曲(Memo: Bush made intel fit Iraq policy)
by ウォーレン・P・ストロベル、ジョン・ウォルコット:Knight Ridder Newspapers2005/05/06付け記事
ワシントン:英国総選挙前に漏洩した英国政府の極秘メモによれば、2002年夏の時点でブッシュ大統領がイラクのサダム・フセイン体制転覆を決心し、自身の政策に合致するように合衆国情報部の情報を確定する決心をしたと記されている。
2002年7月23日にまとめられた当該書類は、英国首相トニー・ブレアと英安全保障補佐官との間で交わされた会議をまとめたもので、ワシントンを訪問した英国情報部(MI-6)長官の報告が含まれている。
MI-6長官がワシントンを訪問した時期、ブッシュ政権は国民に対して、イラク侵攻を決定していないと宣言していた。
「(ブッシュ大統領の)決心が固まっているのが感じられる。軍事行動はもはや避けられない模様」メモの中で、MI-6長官は会議中にそう発言している。「ブッシュはテロリズムと大量破壊兵器を絡ませて軍事行動を正当化させ、サダムを排除したがっている」
メモにはこう記されている。「(イラク侵攻の)政策に合わせて、情報と事実が仕組まれつつある(the intelligence and facts were being fixed around the policy.)」
2003年3月の米軍によるイラク侵攻以来、大量破壊兵器は全く発見されていない。
ホワイトハウスは、イラク侵攻のために情報操作を行ったという外国政府高官からの非難を、その都度否定してきた。
疑惑を否定するにあたり、ホワイトハウスは上院情報委員会と大統領特別調査委員会の2つの調査結果から、サダムの武装計画の判断について、CIA他政府情報機関が深刻な失敗をしてきたと示してきた。
米国情報部の主な解析報告である米国家情報報告は2002年10月以前には完了していなかったが、合衆国政府と英国政府はそれ以前にサダム・フセイン体制を軍事行動によって転覆させることを決定していたことになる。
新たに暴露されたメモは、最初に英サンデータイムズ紙に掲載されたが、現在まで英国政府はメモについて否認していない。ワシントンの英国大使館広報担当者は、他の政府担当者に問い合わせたが、コメントは得られていない。
或る合衆国政府元高官が匿名を条件に語ったところでは、メモの内容について、「(英国情報部長官がワシントンを訪問した際に)発生した事実について正確に記述されている」とのこと。
ホワイトハウスの或る高官は、漏洩した英国政府文書についてブッシュ政権は論評しないだろうと話している。
2002年7月、そしてその後しばらく、ブッシュ政権の外交補佐官は「大統領の机上にはイラク攻撃の計画はない」と主張していた。
しかし、漏洩したメモによれば、当時の国務長官コリン・パウエルと親しかった英外務大臣ジャック・ストローが、「ブッシュは軍事行動を決心している」と発言したことを記している。
また、ストローがイラクの脅威に疑問を感じていたことも記されている。
「根拠に乏しい。サダムは近隣諸国にとって脅威ではなく、(イラクの)大量破壊兵器の開発能力についてはリビヤや北朝鮮、イランほど危険でもない」メモにはそう発言したと記されている。
ストローはサダムが国連の兵器査察官を再度受け入れるよう最後通達すべきで、軍事行動はそれによって正当化されると繰り返し提案していた。
パウエルは2002年8月に、ブッシュ大統領を説得して、サダムの件を国連に付託して査察を再開させるよう推し進めていた。
軍事行動をめぐっては、ホワイトハウス内にも深刻な亀裂があった。当該メモによれば、当時コンドリーザ・ライスが率いていた国家安全保障会議は「国連の手順を我慢できない」と評されている。
下院司法委員会の主要メンバーであるジョン・コンヤーズ下院議員(民主党・ミシガン州)は、当該文書の内容についてブッシュ大統領に説明を求めるべく、同僚の民主党議員達の署名を集めていると伝えられている。
(以上)