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以下引用
邦人拘束:
どんな使命感で行ったのか 斎藤さんの弟が会見
会見の冒頭で涙を流す斎藤昭彦さんの弟の博信さん=千葉市花見川区で10日午後5時7分、小出洋平写す
イラク西部で武装グループに拘束されたとみられる斎藤昭彦さんの弟で会社員の博信さん(34)が10日夕、千葉市内の公民館で会見した。「どんな使命感を持ってイラクに入ったのか。会って直接聞きたい」。長らく音信が途絶えていた兄の消息を、思いもかけない形で知った博信さん。時折言葉を詰まらせながら、心境を語った。
午後5時過ぎから始まった会見には博信さん1人が出席。博信さんと二人暮らしの父、正倉さん(72)は体調を崩し、会見に姿を見せなかった。博信さんは「今日は兄のために……」と切り出したが数秒間、おえつした。その後、「日本国民の皆様にご心配をおかけしまして、誠に申し訳なく思っております」と深々と一礼した。
博信さんによると、昭彦さんは地元高校を中退後、アルバイトを転々とした末、連絡が途絶えたという。90年か91年ごろ、博信さんがブラジルにサッカー留学した際、昭彦さんから「おれもブラジルにいてエンジニアをやっている。会おうか」と連絡があったが、都合で再会できなかった。
最後に会ったのは昭彦さんが8〜10年前に実家に戻ったとき。しかし、ほとんど仕事の話はなく別れたという。
事件の一報はこの日午前2時過ぎ、外務省から入った。自宅で寝ていた正倉さんが応対し「(昭彦さんが)イラクで拘束された可能性がある。身元の確認をしてもらいたい」と言われたという。その後、博信さんが仕事から帰宅し、午前4時からのニュースで流れたパスポートの写真を見て本人と確認した。正倉さんはしばらく声が出ず、博信さんは「なぜ兄がイラクに、という気持ちだった。考えられなかった」とショックを受けたという。
「(兄は)44歳で立派な大人。報道で知る限り、かなり前から特殊な任務に就いていたようだ。それが事実なら、今まで拘束された誰よりも危険性を知って、イラクの地に赴いて危険な仕事をやっていたと思う」。政府に望むことを聞かれた博信さんはこう答え、続けた。「イラク政策を変えることなく、揺らぐこともなく、兄の件とは別に主体的に(自衛隊が)イラクにいるべきかどうかを考えてほしい。いるべきと思うなら、日本政府を支持します」と淡々と語った。
一方で、「兄に対して何を伝えたいか」という問に対して「何のためにイラクに行き、どんな使命感でやったのか。こういう結果になり後悔はしていないのか問いたい」とかみしめるように話した。そして武装勢力に対しては「兄は重傷を負っていると聞いている。せめて手当をしてもらいたい」と、兄を気遣った。
昭彦さんには、博信さんのほか弟1人がいるが、母親は昨年3月ごろに病気で亡くなったという。【神澤龍二、森禎行】
毎日新聞 2005年5月10日 20時32分
引用ここまで URLhttp://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20050511k0000m040076000c.html