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チリ裁判所、コンドル作戦に関するピノチェットの裁判を取り消す(エル・ムンド)
2005年6月7日(夜)付のエル・ムンド紙(電子版)は、チリのサンチアゴの裁判所が、「本人の健康上の理由」から、コンドル作戦に関するピノチェットの責任を追及する裁判を取り消したことを報道しました。
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http://www.elmundo.es/elmundo/2005/06/07/internacional/1118168421.html
チリ裁判所、コンドル作戦に関するピノチェットの裁判を取り消す
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この裁判は今年4月30日に定年退職したフアン・グスマン判事が全精力を傾けて実現させたものですが、「健康上の理由」でなかなか公判にまで行き着くことができず、グスマン判事の退職後、ピノチェットは再び「小規模な脳梗塞」という理由で入院し、
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http://www.elmundo.es/elmundo/2005/05/19/internacional/1116523886.html
(2005年5月19日付 エル・ムンド)
ピノチェット、「小型脳梗塞」で入院
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そしてついに裁判所自体が「裁判を取り消す」決定を行いました。ただし裁判所は、昨年発覚した1000万ドルの不正蓄財に関してはピノチェットの「免責特権」を外す決定をし、裁判が可能な状態にしました。
今年3月には、1974年のカルロス・プラッツ将軍夫妻暗殺に関して、前に下級審で宣言された「免責特権剥奪」が最高裁で取り消されています。また軍事クーデターが起こった1973年に左翼活動家ら57名が殺害され17名が不明となった「死のキャラバン」事件に関する裁判でも、2002年に上級審で「回復不能な老人性痴呆症」を理由に裁判が取り消された経過があります。
ピノチェットの罪悪を裁くことは、単に当時のチリの反共右翼勢力ばかりでなく、当然CIAとそれを動かしたヘンリー・キッシンジャー、オプス・デイとバチカン、さらにその裏に潜む欧米ユダヤ支配層の罪悪、現代史の闇の部分を裁くことにつながります。(でなければ意味がない。)特にコンドル作戦はチリだけではなく、冷戦中の南米諸国における米国の暴力・テロ支配の要でした。
また中南米各国での元ナチとCIA、およびバチカンとその周辺組織の関係も、絶対にこの「現代史の闇」のなかに隠れているはずです。(これは私がホロコースト板やカルト板で少しずつ取り上げているテーマですが。)そしてこのコンドル作戦がその一つの重大な現れのはずです。こういったことに少しでも光が当てられれば良かったのですが。
そしてその後の中南米での極悪犯罪の責任者は、上記の者どもに加えてブッシュ父子、サッチャーなどといった悪党どもです。本当に裁かれなければならない者たちは涼しい顔をしてさっさと次の極悪犯罪を遂行している。人々の恨みつらみはピノチェット、ビデラなどといったチンピラ独裁者に背負わせておけばよい・・・。
さして期待もしていませんでしたが、今後はせいぜい「不正蓄財」(これは昨年ブッシュ政権自らが暴いた!)で裁判が始まるかどうか、でまた一モメして、そうこうしているうちに、「老衰」とか何とかでこの半ボケ老人もくたばることになるでしょう。多くの人々の怨嗟の怒号と罵声の中で。
「現代史の闇の解明につながることは絶対に許さない」ということでしょう。これを許せば、第2次大戦前から始まって9・11を経て現在イラクで起こっていることにまで、すべて一本の筋が通ってしまうからです。悔しいけど、これがやつらの実力です。