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可能我々はしたいことの出来るものではない。只出来ることをするものである。これは我我個人ばかりではない。我我の社会も同じことである。恐らくは神も希望通りにこの世界を造ることは出来なかったであろう。(「侏儒の言葉」芥川龍之介著より)
今回の衆院選での自公の大勝は、小選挙区制がもたらしたいびつな結果であり、得票数からみれば、与党の得票数は野党票と大差はない、という。
しかし、ほんとに小選挙区制という制度だけの問題なのだろうか。
ほぼ全てに近い選挙区に、全く当選する見込みはないとわかっていて候補者を立て、みすみす死に票を投票させて自己満足をしている共産党にはほんとに問題はないのか。
与党のキーマン、それもそのキーマンの苦戦が予想される選挙区に、わざわざ立候補して、野党票を分裂させて恬然としている社民党(及び、これも共産党)にはほんとに問題はないのか。
もちろん、どの選挙区に立候補しようが「あたいの勝手でしょ!」という言い分はあるだろう。しかし、それなら今更与党の大勝は小選挙区制のせいであり、得票数からみれば云々などと言わないことである。まあ、そう言えば、次の選挙でも「死に票」が期待できるのだろうが。
それにしても僕が不可解なのは、何故そこまで民主党に政権が移ることを共産党も社民党も拒否するのだろうか、ということである。それも口では小泉は最悪であると言いつつ。
もし、民主党が政権に就いてだめだったのであれば、元に戻すのは簡単ではないか。また「死に票」を有権者に要求して、民主党の票を減らせばいいことだ。
ときに僕は、ブッシュと小泉の「従うのか、それとも従わないのか」という善悪二元論と同じように思えることがある。
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『日本がアルゼンチン・タンゴを踊る日』ベンジャミン・フルフォード著(2002.12.10刊)より
ダーティー・トリックス
前章で、日本の不況の原因を「政・官・業・ヤクザの鉄の四角形」にあるとしたが、もうひとつ、このことを知っていて報道しない日本のメディアの罪も大きい。日本のメディアは、いったい誰の味方なのだろうか?
例えば、ダーティー・トリックス dirty tricks という言葉がある。直訳すれば、「汚い罠」だ。この言葉がさかんに使われたのは、ニクソン大統領が失脚する原因となったウォーターゲート事件 the Watergate Scandal のときで、毎日のように新聞の見出し headline に躍った。
当時ニクソン大統領はウォーターゲート・ビルの6階にある民主党本部の部屋の盗聴 bugging を命じ、政敵のスキャンダルを探ろうとした。
権力者が野党や政敵をたたくときに使う薄汚い手法で、アメリカ人はこの手のやり方をアンフェア unfair と考え、その”横暴”を容赦しない。
しかし、日本はどうだろう?「ダーティー・トリックス」が大手を振って、永田町を闇歩している。
2002年春の秘書給与問題というのが、まさにこれであった。辻元清美前衆院議員の秘書給与ピンハネ take a cut をリークしたのが誰なのかを、私は知らない。
しかし、これは明らかにダーティー・トリックスによる暴露だった。ということは、これがアメリカなら、トリックを仕掛けた方が非難されることになる。
しかし、日本のメディアはスキャンダルが出てきたとたんに、これみよがしに騒ぎ立て、政権与党の利敵行為に終始したのだ。うるさ型の辻元を黙らせ、葬り去るのに格好のネタだったのだろうが、アメリカのメディアならこれほどの反応はしなかっただろう。
そして次に、この罠にはめられたのが、田中真紀子前外相だった。田中事務所の秘書が越後交通からの出向社員だということは以前から有名な話だったが、外相を更迭され、小泉政権批判をエスカレートさせたとたんにやられてしまった。
いずれも、自民党の抵抗勢力を喜ばすだけのスキャンダルだった。これも、ダーティー・トリックスの臭いがプンプンした。
日本のメディアはもともと、「アイツは悪い」と決めつけると、袋だたきで潰してしまう悪弊があったが、その対象は最高権力者の”政敵”なのである。
そのところをわきまえないと、間接的に権力者に”協力”してしまうことになる。
これに対して、欧米の記者が追うのは、もっぱら大統領、首相のスキャンダルである。与党のカネの流れである。日本の場合、与党の方にダーティーな話が山ほどあるが、それはほとんどの場合、表に出てこない。メディアが彼らに癒着しているからだ。
…(略)…
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