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朝日新聞からhttp://www.asahi.com/national/update/0917/TKY200509160339.htmlより引用
政府の多目的衛星、災害時は未活用 安保優先マル秘の壁
2005年09月17日07時06分
「多目的」を前提に03年に打ち上げられた政府の情報収集衛星(IGS)の画像が、安全保障分野以外ではほとんど利用されていない実態がわかった。政府は導入時に大規模災害などにも活用することを決め、関係省庁は独自の利用計画を立てていた。だが、打ち上げの失敗で当初予定から半減の2基体制が続いていることや、厳重な秘密保全が壁になっているようだ。
衛星は、内閣衛星情報センターが運用している。撮影対象は、内閣官房と関係省庁の幹部で作る運営委員会で決められる。関係者によると、現在は防衛、警察、外務、公安調査4省庁の要求が最優先され、北朝鮮・寧辺(ヨンビョン)の核開発疑惑施設や舞水端(ムスダン)の弾道ミサイル発射場など大量破壊兵器関連施設のほか、中国やロシアの軍事施設などに集中しているという。
画像の活用をめぐり、政府は98年の官房長官談話で「外交防衛等の安全保障」と並び「大規模災害等への対応」も目的と表明。各省庁も「大規模災害発生時の被害把握」(旧国土庁)、「環境汚染の観測」(旧環境庁)などの利用計画を打ち出していた。
しかし、災害時に各種の情報が集まる国交省災害対策室では「大災害で、衛星画像を見せてもらったことはない。可能なら活用したいが、秘密管理が厳しいと聞いており撮影要求をしていない」と言う。総務省消防庁の防災情報室も「活用したことはない」と言う。
同センターは、新潟県中越地震や福岡沖地震など過去の災害や大事故でも撮影を試みたものの、画像は災害担当の実務者の手元には届いていないという。
衛星は計4基打ち上げ、1日1回、地球上の同一地点の撮影を可能にする計画だった。ところが03年3月、最初の2基の打ち上げには成功したものの、同年11月、残りの2基の打ち上げに失敗。現在、半分の2基体制が続いている。そのため、撮影頻度が減り、各省庁の要求にも十分応じられないでいる。
また、秘密保全については同センターの内規で規定。各省庁が画像を見るためには「厳重に秘密保全ができる施設などが必要」としている。関係者によると、電磁波が漏れないような特殊な部屋などを指すとみられるが、そうした施設をもつ省庁は防衛庁や警察庁などごく限られている。
内規では、重要度の高い順に「衛星機密」「衛星極秘」「衛星秘」の3ランクを指定し、画像は30年間非公開にしているという。
画像を公開できない理由について、同センターの担当者は「画像の撮影時刻と場所がわかれば、逆算して衛星の正確な軌道がわかり、隠密性がなくなる。安全保障以外の画像であっても公開は難しい」と説明している。
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