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景気対策として実施されている所得税と個人住民税の定率減税が、07年にも全廃される公算が大きくなった。政府・与党は06年から定率減税を半減させることを決め、残り半分の扱いが焦点となっていたが、衆院選の圧勝を受けて、財政再建の足かせになる定率減税の早期廃止論が自民党内で大勢を占めてきたためだ。政府・与党は、定率減税でゆがんだ所得税を「本来のあるべき姿」(財務省)に戻したうえで、07年度をめどに消費税を含む税制の抜本改革につなげたい考えだ。
【三沢耕平】
定率減税は、99年に当時の小渕恵三内閣が導入したもので、収入から各種控除を差し引いた後に税率をかけて算出した本来の納税額から、国税の所得税は20%(上限・年25万円)、地方税の住民税で15%(同4万円)をそれぞれ差し引く措置。年間の減税規模は、3兆3000億円(所得税2兆5000億円、住民税8000億円)に上り、その分、国と地方の税収は少なくなっている。
しかし、景気が回復軌道に乗ったことを背景に、政府・与党は昨年末にまとめた05年度税制改正で、所得税分を06年1月から、個人住民税分を同6月から、それぞれ減税を半減することを決めた。夫婦と子ども2人の世帯でみると、現在は年収700万円で年8万2000円の減税となっているが、06年からの半減で年間の税負担は4万1000円増える。さらに、07年に全廃されれば、4万1000円の増税になる計算だ。
今年末の06年度税制改正では、定率減税のほか、国と地方の税財政を見直す「三位一体の改革」に伴い、国から地方に税源を移譲するため、所得税と個人住民税の税率変更も焦点となる。谷垣禎一財務相は、衆院選後の13日の会見で「定率減税は小渕内閣時の異例の措置だった」と指摘。「三位一体(税源移譲)などの大きな制度改正が必要な時に、異例の措置は整理する必要がある」と述べ、06年度改正での全廃に強い意欲を見せた。
定率減税の全廃については、「景気情勢に配慮する必要もある」との声もあるが、財務省は「大局的に緩やかな景気回復局面が続いている」(細川興一事務次官)と指摘。小泉純一郎首相が「在任中は消費税を引き上げない」と明言していることもあり、危機的な財政を立て直すためにも「所得税の改革は今やらなければならない宿題」(財務省)になっている。
個人所得課税を巡っては、政府税制調査会(首相の諮問機関)が6月にまとめた改革案で給与所得控除の縮小などを提言したが、「サラリーマン増税」との批判を浴びた。自民党は衆院選のマニフェスト(政権公約)でサラリーマン増税の実施は否定したが、「07年度をめどに消費税を含む税体系の抜本改革を実現する」と明記しており、定率減税の全廃を抜本改革への地ならしとしたい考えだ。
【三沢耕平】
(毎日新聞) - 9月16日21時40分更新
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