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【20】SOさんの意見「郵便局員として一言」(9月7日)
《私も最近の民放の報道や大新聞の論調を見ていて矛盾を感じている一人です。私は、山間部の過疎地で郵便局に勤務している者です。われわれは、小泉政権により、既得権の維持を求めて、国民に犠牲を強いている悪の団体のように宣伝され続けていますが、この状況はまさに異常です。自分たちを擁護するつもりはありませんが、先日のメールでのご意見にもありましたが“郵政職員はナチス政権下のユダヤ人”のような存在になりつつあるようにも思えます。
小泉首相は、一国の最高権力者でありながら、「年賀状配達時にアルバイトを雇っているのは民営化できる証拠だ」「民間のメール便で出すと定型外郵便物は20円安い」「26万人の既得権を守ろうとする者は悪人だ」「特殊法人が無駄遣いするのも郵便局(郵貯資金・簡保資金)が悪い」「郵政民営化は少子化対策やニート対策に繋がる(武部幹事長)」というような稚拙な論理を声を荒げて展開し、マスコミもそれを煽っている状況を見ると、日本の民主主義の稚拙さも露呈しているように思えてなりません。また、そのような小泉劇場に踊らされている多くの国民の姿を見ていると「IQの低い層をターゲット」にしている小泉政権の策略が奏効しているように思えて恐ろしくなってきます。
なかでも、私が一番怒りを覚えたのは、衆議院の郵政特別委員会における小泉首相の「私は郵便局に行ったことがない」という発言です。彼が言うところの政治生命をかけている最大の改革であるにもかかわらず、郵便局に一度も足を踏み入れていないということを公言して憚らないのは悲しくも感じます。オペラや映画試写会に何度も足を運ぶ時間があれば、なぜ、郵便局を訪れてみないのか。過疎地や離島の郵便局を一度も訪問したことがない方に、議論してもらいたくないというのが正直な気持ちです。
私の自治体では、新聞配達をする民間業者のないエリアが大半を占め、郵便局の職員が毎朝、新聞配達を行っています(新聞の配達は地域間の文化的格差を是正することを目的としているため、格安の送料で引き受けるため、当然ながら絶対に採算の取れない事業です)。また、御用評論家たちは知ったかぶりして「民間でも全国に配達をしています」といった発言をしていますが、当地のような山間部や離島向けの小荷物やメール便については、民間の宅配業者が郵便局窓口に差し出しにきています。コストをかけて過疎地の配達網を維持するより、郵便局に配達を依頼して差額を稼ぐ方が賢い選択だと考えているからです。小泉首相が褒め称える「20円安いメール便」にしても、人口密集地以外については、全国から数十万通を集めたうえで大幅割引を活用して郵便局に差出し、1件当たり数円の利益を稼いでいるのが現実です。
また、郵便局の窓口では、利用の中心はお年寄りで、貯金・保険以外の相談事ももちこまれてきます。お年寄りの生活を郵便貯金を通じてサポートしている過疎地の郵便局は、まさに高齢化社会での住民福祉の場であると思います。雨の日も台風の日も雪の日も一日も休まず山道を走って配達を続け、使命感に支えられて独居老人への声掛けを続けている職員たちの存在は、地域にも認められています。これらの仕事を、あの竹中郵政担当大臣のつくった「郵政民営化法案」によって発足する民営化会社で継続していけるのでしょうか、はなはだ疑問です。
しかしながら、わが業界に問題がないかと言えば、それは嘘になります。効率化をすべき部分もたくさんありますし、資金運用の面でも改善が必要と思います。特定郵便局制度にしても大きく見直さねばならない部分もあるでしょう。また、ごく一部のキャリア組が、ファミリー企業への天下りを行っているのも事実です。だからこそ、いま、一昨年発足した日本郵政公社として改善に日々汗を流しているのです。しかしながら、小泉総理自身が創った公社の4年間の中期計画実績を見ることなく、公社発足後1年も経たないうちに、手の平を返すように「公社化は民営化の一里塚」と民営化議論を強引に進め始めました。亀井さんや綿貫さん、荒井さんの言われる「4年間の実績を見て、民営化という選択肢を含めて議論する」という考え方のほうが、間違いなく正論だと思います。
反対意見の議員への“公認カード”を使っての恐喝、特別委員会での採決前の委員の差し替え、憲法違反の疑義のある衆院解散や、「刺客」騒動を起こしてまで、郵政民営化がゴリ押しされる状況は、決して民主主義国家とは思えません。政争の具とされている「日本郵政公社」ですが、民主主義の中で正しく議論を進めていただくことをわれわれは望んでいます。たとえ結論が民営化だとしても……。
追伸:職員たちへの思いもあり、やや偏った意見となっていたとすれば、お詫びいたします。》
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