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[AML 3603]痛恨・日刊ゲンダイ・自民党独裁の最悪事態
http://list.jca.apc.org/public/aml/2005-September/003420.html
水と森と平和の声・通信 NO192 ▽ 本日の話題(05.09.12)
■ http://www.twwwa.jp/
[コラム・平和の声]
各位、お覚悟を
戦後、民主主義が熟成の年代を重ねる都度、「平和」とは反対方向に、また、現憲法を蔑ろに、括弧つき棚上げにしてきた現実が事実化した。この現実を打破するには、よほどの起爆剤がなければ実現できないことが今回の総選挙でよくよく理解させられた。しかし、私達にできる実践は、極度の限定、括弧つき範疇でのよくいわれる個人の力は極、極微力だ。
国民は「小泉政権の現実」を熱狂的に受け入れた。その代償は余りにも大きいことを自覚してかどうかは判らない。「民営化」という虚仮威しを真に受けて、御題目の護憲による自衛隊との共存、天皇制との共存繁栄を小泉首相に白紙委任したその代償は、日本の将来に私達が望まなかった全てを極印する結果になるだろう、各位、お覚悟を。
日刊ゲンダイ Dailymail Business 2005年 9月13日号 -1(転載厳禁)
◆ 本紙としてはもはや何も言うことなし、これから先、 ◆
全く情けなかった民主党、これからこの国の暗黒の10年が必ず始まる
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「9・11選挙」でこの国の民主主義は完全に吹っ飛んだ。選挙民は「小泉の、小泉
による、小泉のための選挙」というメチャクチャな選挙で自民党に296議席、公明
党と合わせて衆院の3分の2を超す327議席を与えたのだ。小泉パフォーマンスに
踊らされ、「大増税、憲法改正なんでもやって下さい」と白紙委任状を渡すような選
挙民が多くては民主主義は成り立たないのだ。
◆ 岡田民主党は四分五裂で野党は無力化、自民党独裁の最悪事態 ◆
心ある選挙民は小泉自民党の「歴史的大勝利」に唖然、呆然だ。
漫画家のやくみつる氏はこう語る。
「怒りを通り越して無力感でいっぱいだ。小泉首相の最後の演説を見たが、民衆の熱
狂は政治家に対するものではない。小泉という一人のタレント候補に入れてしまった。
『改革』というワンフレーズにコロリとやられてしまった。こんなことでいいのか」
小泉の狂気の解散と選挙民の狂気の選択が重なり、この国は自民党独裁時代に突入
だ。
惨敗した民主党は何の役にも立たない。
「小泉自民党圧勝の最大の功労者は岡田民主党です。小泉首相に郵政一本槍で攻めら
れながら、『政権交代』だけで民営化の欠陥を突いて反撃できなかった。今回の惨敗
で『この党に未来がない』と自民党に流れる議員も出てくる。かつての新進党のよう
に四分五裂でしょう」(政治ジャーナリスト・伊藤達美氏)
この選挙結果は、近衛内閣の翼賛選挙(1942年)と酷似している。当時の国民
は閉塞状態の打破を近衛の「新体制」に託し、軍部独裁→戦争の道を開いてしまった。
63年後の今回、「改革」を叫ぶ小泉に期待を託し、自民党が50年前の結党以来、
党是に掲げながら誰も実現できなかった憲法改正が可能な衆院の3分の2の議席を自
公に与えた。
九大名誉教授の斎藤文男氏(憲法)が言う。
「これでは小泉翼賛体制です。小泉首相は選挙中、『郵政民営化は改革の突破口』と
言うだけで、その先の具体的政策は何も言ってない。まさに白紙委任で郵政法案の成
立後、好き勝手やれるわけです。作・演出・主演の小泉田舎芝居に乗せられたツケは
必ず国民に戻ってくる。恐ろしいことになります」
自民党を大勝させた選挙民は、小泉の暴政を覚悟することだ。
◆ 郵政民営化が成立しても、12年後の民営化実現という喜劇的事態 ◆
郵政民営化で、小泉首相が言う通りのバラ色の未来など絶対に来ない。民営化法案
を今月下旬の特別国会で成立させても、公社の完全民営化が実現するのは2017年。
「行財政改革の突破口」が12年も先では、赤字が膨らむ一方のこの国の財政再建に
は役立たない。経済ジャーナリストの荻原博子氏が言う。
「12年待って、民営化公社が出来たとしても、私たち国民にすれば、フーンという
程度の結末になると思います。郵貯・簡保に集められた国民資産350兆円が特殊法
人やら公共事業に流れる構造はそのままで、小泉首相の言う『官から民へ』はウソ。
『税収が増える』どころか、逆に赤字になって税金の持ち出しになる可能性が高い。
だいたい民営化するまでに国債の償還額が膨れ上がり、団塊組の大量引退や少子高齢
化の加速で税収が減り、財政が持ちこたえられる保証は全くない。『国破れて山河あ
り』じゃありませんが、財政破綻後に郵政民営化実現なんて、もはや喜劇ですよ」
郵政民営化バラ色論を信じた国民は、小泉にだまされたとホゾを噛むことになる。
◆ 狂人首相が勝ち誇ってこの国はどんな事になるのか、世の中お先真っ暗 ◆
もはや小泉首相は怖いものナシ。この先、やりたい放題だ。
「これまで自民党は、議員個人個人の言論の自由があった。しかし、今度の選挙で首
相に逆らえる議員は誰もいなくなった。これで組閣も党人事も首相の思いのまま。し
かも、野党は完全に無力化した。首相は300議席をバックに何でもやれる立場です」
(政治評論家・本澤二郎氏)
絶対的な権力を握った首相が何をやってくるか。国民は後悔することになる。
「首相の本質はタカ派、米国追随です。自公で衆院の3分の2を超えたことで一気に
改憲に進む可能性がある。対中国外交もさらに強硬になるでしょう。恐ろしいのは、
刺客騒動を見ても分かる通り、首相は自分に逆らう人間を絶対に許さないことです。
この冷酷非情さは、必ず国民に向かう。改憲、靖国参拝……と右傾化を強め、国民の
自由も奪っていくのではないか。早くも大マスコミが300議席に恐れをなして自主
規制を始めているだけに恐怖です」(政界関係者)
作家の半藤一利氏が「今の時代状況は、太平洋戦争への転回点となった1931年
の満州事変前後によく似ている」と懸念している。有権者はとんでもない選択をして
しまった。
◆ 生きるのが辛い大多数の庶民とヌレ手でアワの一部 ◆
◆ サギ集団に二分化され、アメリカと同じになっていいのか ◆
選挙で圧勝したことで小泉首相がさらに「弱肉強食」の経済政策を推し進めるのは
確実だ。
「小泉・竹中路線は、典型的な『新自由主義』です。強い企業と、強い個人をさらに
強くし、全体を引っ張る。弱者は関係ないという考えです。すでに日本は二極化が急
ピッチで進んでしまっている。80年代は、上位20%と下位20%の所得水準の開
きは10倍以内だったが、いまや168倍に広がっています。300議席を取った小
泉政権が、さらにこの路線を加速させるのは間違いない。これまで、なんとか『負け
組』に落ちずに踏ん張っていた国民が、次々と脱落していくことになるでしょう」
(帝京大教授・降旗節雄氏=経済学)
小泉・竹中コンビが目指しているのは、米国型の社会だ。
「ハリケーンに襲われた米ニューオーリンズが、日本の将来を暗示しています。金持
ちはクルマで逃げて助かったが、貧乏人は避難するための自動車もなく死んでいった。
米国には一握りの『勝ち組』と大多数の『負け組』の2種類の人間が住んでいる。中
産階級の多い日本は安定した社会だったのに、小泉改革で殺伐とした社会に一変して
しまうでしょう」(降旗節雄氏=前出)
本紙はこれまで、小泉内閣が進める「二極化社会」で本当にいいのか、何度も警鐘
を鳴らしてきたが、この結果には、もはや呆れて言葉もない。
◆ この国の選挙民の政治水準では選挙など何回やっても ◆
◆ 民主主義は確立されないムダであることが分かった ◆
この国では選挙民のレベルが上がらない限り、何度選挙をやっても同じだ。
このままでは50年続いてきた自民党の一党独裁が続き、日本に民主主義は永久に
定着しない。
「今回の総選挙で小泉首相は『改革』を連呼していました。でも本当の政治改革は、
政権交代で政官の癒着構造を断ち切り、ウミを絞り出さなければ実現しません。その
証拠に、これまでも小泉内閣は『改革』を繰り返してきましたが、実際にやったのは
年金改革や道路公団改革に見られる問題の先送りです。英国や米国など民主主義が根
付いている先進国の有権者は、政権の長期化はマズイと分かっているから、その時々
の経済、社会状況に合わせて政党を選択しチェンジさせている。日本みたいな政治体
制が残っているのは北朝鮮や中国みたいな独裁国家くらいのものです」(岡野加穂留
氏=前出)
今度の総選挙は政権交代の大チャンスだったが、日本の有権者は“刺客選挙”に浮
かれてすべてパーにしてしまった。亀井静香の広島6区、小池百合子の東京10区な
どで民主票が激減している。
小泉独裁の延命に手を貸した自覚もないのだから何をかいわんやだ。
岩 畑 正 行 twwwa at mte.biglobe.ne.jp
水と森と平和の声 http://www.twwwa.jp/
TEL 073-444-1075 FAX 444-1765
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