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(回答先: 【メディアレイプ総選挙2005】 電通株が高い、自民圧勝やGDP上方修正で内需拡大に期待強まる (ブルームバーグ) 投稿者 愚民党 日時 2005 年 9 月 12 日 17:08:37)
小泉圧勝に市場もサプライズ、改革期待で海外資金流入も−金利高警戒 (ブルームバーグ)
2005年9月12日(月)11時05分
9月12日(ブルームバーグ):改革の前進か、後退か――。日本の今後を
見極める上で市場関係者も注視した第44回衆議院総選挙が11日に実施され、郵
政民営化の賛否で構造改革の必要性を国民に問いかける戦術を採った自民・公明
の与党が圧勝した。東京株式、金融市場では、構造改革の加速が踊り場から脱却
しかけている景気を後押しするとの見方が先行。小泉純一郎政権の続投を好感し
た円高・株高が進む一方、債券相場は下落している。
自民党単独で絶対安定多数(269議席)、公明党と合わせた連立与党(327
議席)で全議席の3分の2を制する今回の圧勝は、小泉続投を織り込んできた市
場にとってもサプライズだった。小泉政権の政策運営は従来以上に安定感を増す
可能性が高い上、郵政民営化はもとより、そのほかの改革でも小泉首相の強気の
政策運営を予想する向きが増えている。
選挙前から、日本株市場では海外投資家の買いが大量に流入し、これを受け
て外国為替市場でも円高・ドル安傾向となっていた。“カイカク”好き、政治安
定を好む海外勢の日本評価が一層進むと、株買い・円買いという形で国内への資
金流入が加速する可能性があり、政治安定が景気回復を一段と後押しした場合、
債券市場では金利が上昇していく(価格は下落)リスクが高まることになる。
ただの勝利より好ましい
クレディ・アグリコルの証券部門カリヨンの為替ストラテジー責任者、ミタ
ル・コテチャ氏は、「圧勝ぶりは改革に向けた強い支持の表れ。ただの勝利より
も市場にとって好ましい」と見る。
海外投資家の間では、改革意欲の強い自民党への変化を期待する声が多く、
コテチャ氏も「日本の人口高齢化を考えれば、市場は自民党が次に年金制度改革
に取り組むことを期待する」との認識だ。
日経平均は1万3000円へ
8月8日の衆院解散から異例の上昇を続けてきた日本株相場は、選挙直前の
前週末に売買高を伴って4年2カ月ぶりの高値を更新したばかり。しかしその余
勢は続き、この日午前の取引では一時200円以上の上昇となり、いよいよ1万
3000円回復をうかがう展開となっている。
市場では、「外国人投資家を中心に、もう一段買い進まれる可能性がある」
(いちよし投資顧問・秋野充成運用部長)との見方が多い。
株価上昇の原動力となってきた海外投資家の間では、日本に対する改革期待
が強い。郵政民営化を構造改革のシンボルと位置付け、強いリーダーシップで改
革を進める小泉政権は評価が高く、「海外の投資家は東証株価と円相場が高くな
ると改めて確信するだろう」(ソシエテ・ジェネラル証券のストラテジスト、カ
ービー・デイリー氏)という。
短期は材料出尽くしも、中期は増税論議を注視
一方、これまでの急速な株価上昇に対する警戒感もある。野村金融経済研究
所投資調査部の若生寿一シニアストラテジストは、今週の株式相場は銀行など金
融株を柱に上昇を予想するが、「先週までの上げが大きかったとの見方もあり、
材料出尽くしになった場合は1万2500円程度までの調整はあろう」と慎重だ。
明治ドレスナー・アセットマネジメントの栗本英昭シニアポートフォリオマ
ネジャーは、今後の日本株のリスクについて「自民党が歴史的に大勝したことで、
増税の論議が今後出てくること」を挙げる。政策による官僚政治色が濃くなるこ
とで個人消費にネガティブに働く可能性があり、「小売りセクターはアンダーウ
エート。銀行株は、かなりの好材料を織り込んでおり、オーバーウエートにはし
にくい」と見る。
今週は円買い継続
海外から日本株への資金流入が、外国為替市場での円高を促すとの見方は多
く、午前の市場では1ドル=109円台前半と、1週間ぶりの円高圏で推移。カリ
ヨン銀行外国為替部の伊庭剛部長は、「政局が安定し、小泉首相の改革が推進す
るとの期待感から、外国人投資家の間で日本株と円に買い安心感が生じる」と指
摘する。もともと日本の景気に強気の見方が多い中で、政治リスクのはく落は
“日本買い”に躊躇(ちゅうちょ)していた海外投資家の手を動かす可能性があ
るというのだ。
前週の外為市場では、選挙結果を見極める上で円買いに慎重になる場面も見
られただけに、今週は1ドル=108円台までの円高を見込む声もある。
J.P.モルガン・チェース銀行為替資金本部の佐々木融FXストラテジス
トは、「円を買い進めやすくなった。今週いっぱいは円買いが継続する」と見る。
もっとも、株式市場と同様、小泉続投を前もって織り込んできたのも事実だ。
米国の利上げ継続観測によるドル買い需要と綱引きになる中で、選挙後の利益確
定の円売りもある。
ただ、今回の選挙をきっかけに日本の政治が本質から変化することを期待す
る見方もあり、「小さな政府の実現による古い体質の解消が円の支援材料にな
る」(三菱証券フィックストインカム本部資金為替部為替課・塩入稔部長)との
声も出ていた。
金利リスク高まる
一方、景気回復を後押しする構造改革の進展は金利の上昇要因でもあり、予
想を上回る与党の圧勝は債券市場にとってリスクシナリオとなってきた。長期金
利の指標となる10年物の国債利回りは1.3%台半ばに水準を切り上げており、
「構造改革加速をもう1度はやした株価上昇を嫌気して、債券は売られる展開」
(三菱証券・石井純チーフ債券ストラテジスト)だ。
新光証券の三浦哲也債券ストラテジストは、与党圧勝による政治リスクの後
退で、景気の循環的な回復を阻害する国内要因がなくなったと指摘する。「漸進
的な財政改革路線が継続する見通しとなり、外生的なショックは国内要因からは
引き起こされにくく、積極的に金利リスクを積み増せる状況でない」という。
また、シンガポールに運用拠点を置くアジア・ジェネシス・アセット・マネ
ジメントのディレクター、チュア・スーン・ホック氏は、郵政民営化が今後の国
債需給に与える不透明性を示唆。「郵政改革のテンポが速まることで、補助金政
治の資金源になってきた郵貯・簡保の巨額資金による国債購入がやがて減少して
いく」と見る。
もっとも、財政改革の進展に伴う国債発行の抑制は債券需給にとってプラス
の側面もある。市場では、「構造改革路線で小さな政府が小泉首相のもとで継続
することは、長い目で見てそれほどネガティブな要因ではない」(大和証券SM
BC・白石誠司チーフマーケットエコノミスト)との指摘も聞かれた。
日銀の前傾姿勢が強まる公算も
日本の景気回復期待の高まりは、景気の踊り場脱却を宣言し、量的緩和解除
に前のめりになる日本銀行にとっても後押し材料となり得るため、市場でも、株
高とあいまって金融政策変更の思惑が高まりやすい。
ただ、国債管理政策に組み込まれる量的緩和であり、今後の財政改革の進展
度合いに左右されていくものとみられる。
日本銀行の福井俊彦総裁は11日、今回の選挙結果が金融政策に与える影響
について、「まったく影響しない。日銀は現在、持続可能な(経済)成長に道を
開く努力を進めている」と発言。さらに「改革は長期的な課題。構造改革を達成
するため、さらに努力を続ける必要がある」(福井氏)と冷静な姿勢を強調した。
記事に関する記者への問い合わせ先:
東京 船曳 三郎 Saburo Funabiki sfunabiki@bloomberg.net
http://money.www.infoseek.co.jp/MnJbn/jbntext.html?id=12bloomberg12aeJcpQBlC4to
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