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時代の閉塞感が日本を覆っている。
少子高齢化が進行し年金制度への信頼は地に落ちている。国民年金の未納率は40%に近い。このままでは将来、大量の無年金高齢者が発生する。
リストラの断行とそれに取って代わる非正規雇用の増大。いつ自分の首が斬られるか不安である。正社員になれず、やむなく派遣社員となったなった人たちは正社員とそれほど変わらない仕事なのに低賃金を甘受しなければならない。正社員の人たちも成果主義に名を借りた人件費削減で手取りは減り続けている。正社員の賃金はこれから派遣社員のレベルに近づいていくだろう。
国家予算の収入に占める借金は4割。国と地方の借金の合計は1000兆円。持続可能なレベルを超えた国債発行残高の増大。このままでは早晩行き詰まることは誰の目にも明らかである。
今回の衆議院選挙で、民主党の岡田代表は具体性はともかく理詰めで年金問題、少子化問題、増税問題の解決策を訴えた。自民党の小泉首相は郵政民営化の実現しか訴えなかった。その他の問題は郵政民営化が実現すれば全て解決するとした。参院で郵政民営化法案が否決されると衆議院をを解散し、総選挙に打って出た。党内の法案反対派には対立候補をぶつけた。郵政民営化実現のためなら手段を選ばなかった。
将来に不安を持つ人たちは、小泉首相のこの攻撃的政治姿勢に共感したのだろう。小泉首相なら改革を実現してくれるだろう。具体的にどのような改革を行うのかはよく分からない。しかし、今のこの閉塞感を打ち破ってくれそうな気がするのである。もし、小泉首相に任期が延長され、たとえ大増税となってもこれらの人たちは改革のためだとしてそれを受け入れるだろう。
今、小泉自民党に一票を入れた人たちは軽い躁状態にあるのかもしれない。これで改革が前進する。難しいことは分からないが何かをやってくれるだろうと。
民主党が郵政以外のそれなりに重要な問題について論じてもこれらの人たちには通じなかった。それよりも小泉首相の、郵政民営化一本槍の主張が分かりやすかった。理屈より気分である。その他の問題は小泉首相に白紙委任したのである。小泉首相のやることは正しい。なぜなら小泉首相は改革者だから。
今回自民党は歴史的大勝を果たしたが、小選挙区制での選挙結果であることを忘れてはいけない。自民支持者は選挙結果ほど多くはない。絶望するには早すぎる。
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