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インターナショナルヘラルドトリビューンより。
http://www.iht.com/articles/2005/09/28/opinion/edestevez.php
------Koizumi's New Party by Margarita Estévez-Abe--------
日本をここまで支配してきた自民党による新たな勝利。何か目新しいことなどあるのだろうか?今回は、大いにある。日本の政治が永久に変わった。
今回の勝利は自民党が主たるライバルの民主党に勝ったというだけではない。もっと重要なのは小泉純一郎が彼の党において権力を一手に握り、改革勢力を結集させる試みに勝利したことだ。これを日本の英国化と呼ぼう。
有権者が意図したか否かにかかわらず、小泉の地滑り勝利は首相の手中に権力を集中する英国型の議会システムに対する賛意と捉えられる。この選挙結果は日本と世界との関係を変えることになるだろう。
4年前、小泉は「自民党をぶっ壊す」との宣言を持って自民党総裁選へ打って出た。選挙後のインタビューにおいて、彼は「古い自民党は破壊され、新しい自民党が生まれた」と自慢した。彼は正しい。自民党としての公認を与えないことで、党内の保護主義者たちを無力化することに成功した。その代わり、彼は新人候補の集団を自ら指名推薦した。
自民党候補者の1/4が新人候補であった。このようなことはいまだかつて無かった。これまで自民党の首相は候補の推薦をすることは無かった。これから自民党はよりいっそう英国の政党のようになるだろう。そして民主党はその後をついていかざるを得ない。
日本において弱弱しいリーダーの時代は終わった。小泉であろうと無かろうと、指導者のスタイルの変化はここに定着している。日本は1990年代にいくつかの重要な制度改革、1994年の選挙制度改革や1990年代後半における内閣の権限強化、を提起した。
これらの全ての改革は日本を英国風の議会制民主主義に変えるよう意図された。小泉はこの新しい政治機構によって生み出された。彼はこの新しいゲームのルールをいち早く理解した。このゲームにおいては此処の政治家は党幹部に逆らって生きていくことは出来ない。小泉の勝利は、野心的な意欲的な政治家達に対し、強力なリーダーの下に集まり支持する必要を教えた。もはや後戻りは出来ない。
これから何が起こるのであろうか?さし当たっては、大きな政策の転換が生じるだろう。郵政民営化はそのはじめの一歩に過ぎない。日本は多くのチャレンジを行っていくだろう。
日本は人口統計学上類を見ない老齢化を経験している。2025年までに人口の1/3が65歳以上となる。対照的に、合衆国では1/5程度である。また、日本は主要工業国の中で最も悪い財政赤字のひとつを抱えている。これらの問題に対応した改革がようやくアジェンダに載ることになる。最もありそうなシナリオは、資源を働き盛りの世代に回す必要から来る、高齢者に対する福祉の縮小であろう。
増税は2種類の形で実現されるであろう。一つは政府が最低限の社会保障をコミットする社会保障制度改革と対になった適度な消費税率の引き上げであり、もう一つは租税回避の撲滅であろう。
国際的には日本は世界中におけるその役割を再定義する必要がある。日本のいわゆる平和憲法は軍隊の海外における軍事活動を禁じている。小泉は憲法9条を改訂し、自衛隊を正規の軍として正当化し、海外活動を可能としたいと望んでいる。
残りのわずか1年の任期において、小泉はこれら全ての改革を自身で行うことは出来ないだろう。しかし、彼が力を与えた「新しい自民党」はこれらのアジェンダを前進させるであろう。
この結果として日本は国際的にも国内的にも英国に極めて似ることになるだろう。日本はより市場経済を発展させ、米国の国際安全保障戦略においてより積極的な役割を果たすであろう。
米国のビジネスや政策当局は日本がよりわかりやすく、より理解しやすく変わったことに気づくであろう。中国のような国が歓迎するかどうかは別の話であるが。
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中央集権的な政党運営というのが必ずしも英国風だとは思わないが・・・・
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