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戦争の道をひた走り、帝国主義的な外交姿勢に批判を浴びるアメリカ。その一方で、国内にも深刻な事態が起きています。
スポーツジムでこんな話をした。「ビン・ラディンは確かに極悪人だがブッシュだってほめられるようなことは何もやってないじゃないか。あいつは中東の石油にしか興味ないんだ」すると、ジム仲間に通報され、FBIが家に尋ねてきた。しかたなくテロリストシンパだとの誤解を解こうと説明したのに、彼らが帰り際、ドアの外で「だがやっぱり報告する必要があるだろうな」と話すのを聞いた。彼はおそらくはFBIの危険人物リストに載せられた…
これは実話です。この本の中に紹介されるこうした恐ろしいケースは、アメリカが対外的に帝国主義的な侵略戦争を行う一方で、国内では、アメリカの象徴的な精神であるはずの市民的自由がきわめて危険な状態に追いやられていることを示しています。
本書、「消えゆく自由―テロ防止に名をかりた合衆国憲法への無制限な攻撃」は、ジャズ評論家の重鎮にしてジャーナリストのナット・ヘントフ(御歳80歳!)によって書かれた、テロ後の市民的自由の侵害に対する批判であり、自由の精神を忘れつつあるアメリカへの提言です。
令状無しで行われるFBIによる盗聴や家宅捜索、コンピュータ監視、図書館利用状況の監視、テロ容疑者の裁判無しの拘束、愛国心の強制…愛国法によって次々と実現され、そして拡大を狙われるこれらの暴挙を厳しく批判すると共に、ヘントフは、アメリカで示されてきた「自由の精神」を示し、再びそれを実現すべきと訴えます。
その例が、バーネット事件連邦最高裁判決です。 1943年、エホバの証人の子供達が、偶像崇拝の禁止を理由に国旗への「忠誠の誓い」を拒否しました。彼らは学校によって「誓いをしないなら退学と不良少年のための矯正施設へ入れる」と脅されました。この問題は裁判へ持ち込まれ、激しく争われました。しかし最終的に連邦最高裁は「忠誠の誓いの強制は修正憲法第一条、第14条に違反し、退学は無効」と決定したのです。かくして子供達は学校へ戻り、忠誠の誓いをしなくても良いことになったのです。「これがヒットラーとの戦いの間に起きたことこそ、アメリカの自由の精神の表れではないか」と問いかけます。
さらに見落とせないのが、「テロ防止に名を借りて政府が市民的自由を侵害し始めたとき、市民が自ら安全を求めてそれを受け入れる様なことがあれば、(その場合本当に安全が得られるか否か十分には精査されないことが多い)それこそ市民的自由が死ぬ」という主張です。そうなってしまえば、権限を拡大し国民を監視したい人たちにとっては願ったり適ったりです。これはアメリカだけではなく、普遍的に言えることでしょう。市民の権利と自由を守るためには、市民こそが権力者に対して監視者にならねばならないのではないでしょうか。
投稿者:ゲーナ at 00:06
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