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小泉純一郎首相は新たな標的として、古賀誠氏(右)率いる道路族に狙いを定めた
総選挙で圧勝した小泉首相が、郵政民営化に続く新たなターゲットを絞ってきた。自民党は26日までに、政務調査会の各調査会や特別委員会の統廃合を検討する方針を固めたのだ。特定分野の既得権益擁護に走る族議員の活動拠点にメスを入れるもので、首相の仇敵である旧田中派の牙城だった道路調査会(古賀誠会長)が最大の標的となりそうだ。
族議員退治ともいえる調査会の統廃合は、首相の忠臣・武部勤幹事長(64)が「首相の強い意向」として、与謝野馨政調会長(67)らに指示したもの。
同党の調査会は外交、総合農政、文教制度など41、特別委は治安対策、青少年など約50ある。このうち、道路整備特別会計など30以上の特別会計に関連する調査会、特別委が見直しの対象になりそうだ。
なかでも、旧田中派の流れをくむ故金丸信元副総裁や綿貫民輔元衆院議長(78)ら「道路族」の大物が歴代会長を務め、国と地方をあわせると約5・8兆円に及ぶ道路特定財源の配分に影響力を及ぼしてきた道路調査会は最大のターゲットとなることは間違いない。
自民党関係者は「今回の総選挙で首相の権力基盤が強化され、調査会や特別委を牛耳ってきた『族議員のドン』たちが郵政法案に反対して党外に去ったことも背景にありそうだ」と明かす。
首相は就任直後の平成13年5月、揮発油税や自動車重量税などの収入からなる道路特定財源について、道路以外の用途にも使える一般財源化を打ち出した。だが、道路族の抵抗にあって断念した苦い経験があり、再び一般財源化論が浮上することもありそうだ。
官邸としては「道路族議員が反発すれば、郵政民営化と同じように『首相Vs抵抗勢力』の構図を演出でき、政権浮揚にもなる」との思惑もあるとみられる。
ただ、閣僚経験者は「一部では『首相が族議員潰しに乗り出した』と受け取る向きもあるが、首相自身が大蔵族議員のドン的立場にいる。道路特定財源の一般財源化とは財務省(旧大蔵省)にとって長年の悲願であり、今回の見直しには、大蔵族と道路族の利権争いといった側面もある」と冷静に解説している。
ZAKZAK 2005/09/26
http://www.zakzak.co.jp/top/2005_09/t2005092601.html
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