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(回答先: Re: 天下の悪法「共謀罪」とは何だ 記事の追加訂正です 投稿者 黄昏時のパルチザン兵士 日時 2005 年 9 月 26 日 00:14:18)
共謀罪を語る(1)
犀川博正さん(警察評論家)
現在、警察評論家として活躍する犀川博正(さいかわ・ひろまさ)さん(58歳)は、1966年、警視庁巡査となり、三鷹署、高井戸署、碑文谷署、池上署、調布署で勤務。1997年、警部補で退職し、「かながわ市民オンブズマン」事務局次長、「警察見張番」代表も務めた。2002年、『警察官の現場――ノンキャリ警察官という生き方』(角川書店)を上梓。
―――三鷹署と高井戸署では、警備課公安係に所属していたそうですが、どのような仕事をされていたのですか。
犀川さん 三鷹署では外事担当、高井戸署では共産党担当でした。高井戸署時代は、スパイ工作もしました。
―――具体的に言うと。
犀川さん 共産党員と仲良くなり、こちらが欲しい情報を持ってくるスパイに仕立てあげるんです。そのため、偶然、趣味を通じて知り合ったかのような演出を考えたり、一緒に旅行やストリップ劇場へ行き、親近感を増したりします。
―――いつ、警察官だと明かすんですか。
犀川さん できるだけ早い時期です。相手がこちらを警察官だと知りながら、情報提供していたということでなければ、捜査の妥当性が問われるからです。例えば、相手に「昨晩は夜勤で大変だった」と言えば、「夜勤? 何の仕事ですか」ときかれますから、「自分は警察官だ」と明かしやすくなります。
―――それで、共産党員なりが警察のスパイとなる理由がわかりません。
犀川さん 相手は理屈で「警察は敵」と理解しています。しかし、自分が直接、つき合っている警察官が「敵」とは思えなくなっています。そのとき、いわば二重人格者として、共産党とも警察ともうまくやっていける人間が、いいスパイです。そういう人間は共産党内部でも出世し、貴重な情報を警察へもたらしてくれます。
―――公安警察官時代は使命感に燃えていたんですか。
犀川さん 使命感というより向上心という感じです。自分にしかできないテクニックを磨きたいという。共産党員の撮影のため、ポケットマネーで一眼レフから400mm望遠レンズまで揃えたぐらいです。
―――「ポケットマネー」ですか。公安警察だから、予算はふんだんにありそうですけど。
犀川さん 上層部が全部、裏ガネとしてしまい、現場へまわってきませんでした。フィルムさえも足りなく、自腹を切っていました。
―――自著(前出)でも警察の点数主義を批判していますが、公安警察も同様ですか。
犀川さん 共産党員でもない人間を党員としてでっち上げる書類を作成し、点数稼ぎしている警察官もいました。いくら情報公開法や同条例が制定されたとはいえ、捜査書類は対象外で外部へ出る心配がありませんから、現在もでっち上げは続いていると思います。
―――共謀罪については、どうお考えですか。
犀川さん 「共謀」というのは人間の内心の問題です。たとえ、誰かがある場所で周囲に同調していても、それが本心かどうかはわかりません。行動へ出てこそ、初めて本心だとわかりますし、犯罪にもなります。つまり、人間の内心という神様しかわからないものを警察が判断し、犯罪とすることなど、とうてい許されないということです。
―――共謀を立証する手段として、公安警察によるスパイ工作もますます活発化しますか。
犀川さん 当然です。日本の警察は、かつて我々が対峙していた旧共産圏の秘密警察のような組織へ変わりつつあります。刑事警察も交通警察も、公安警察の手足となる体制ができています。一例を挙げれば、1980年代半ばから刑事警察も交通警察も、犯罪者でもない市民の指紋を集めはじめました。市民が警察へ書類を提出するとき、被害届でも遺失届でも拾得届でも、指印させるようにしたのです。こうして集められた膨大な指紋が個人情報のデータベースに加えられ、公安警察が活動するときの基礎的な資料として役立てられます。
―――市民が共謀罪を必要としているとは思えません。
犀川さん 盛り場を歩けば、暴力団がばっこしています。市民はそういう目に見える犯罪を取り締まってもらいたいし、これができていないからこそ、治安が悪く感じられるのです。一方、市民ももっと共謀罪に関心を持つべきで、裏ガネまみれ、でっち上げまみれの警察がそれを手に入れたとき、「武器」ではなく「凶器」になるということを、きちんと理解しなければなりません。
http://incidents.cocolog-nifty.com/the_incidents/2005/09/1br_6f34.html
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