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オランダの郵政民営化が大きな成功だったのは間違いない。
旧郵貯を傘下に、オランダ民営化モデル
郵便との完全分離奏功
旧郵貯、リテールの核に
オランダ大手保険グループINGのM・ティルマン最高経営責任者(CEO)は日経金融新聞に対し、日本の郵政民営化について「あくまで郵便と郵便貯金の経営を完全分離するのが望ましい」との見解を示した。INGは民営化した旧郵貯を子会社に抱え「国内リテール戦略の中核になっている」と指摘。海外展開では中国市場でもバンカシュランス(保険と銀行の融合)戦略を進める方針を明らかにした。
中国市場も開拓
INGの株式時価総額は六百四十二億ドル(七兆円)と世界の保険会社で第四位。欧州では二位の独アリアンツを二五%引き離す。日本を含む世界約五十カ国・地域に展開する。
――グループの特徴をどう位置づけるか。
「保険と銀行両部門から稼ぐ収益がほぼ等しいバランスのとれた異色の金融機関だ。オランダは小国のため、海外に成長の活路を求めるのは宿命。米国市場は常に重要だが、中国やインドなど新興国市場も開拓する」
INGは一九九一年、大手保険会社ナショナーレ・ネーデルランデンと、民営化したオランダ郵便貯金銀行であるNMBポストバンクが合併して誕生した。現在、旧郵貯を傘下におく唯一の国際金融グループ。今年、小泉純一郎首相、竹中平蔵郵政民営化担当相は民営化の「モデルケース」とみて現場視察のため訪蘭した。
「対面」に頼らず
――日本の郵政民営化の動きをどうみるか。
「関心を持って見守っている。民営化の是非について直接コメントする立場にはないが、八〇年代から他国に先行して踏み切ったオランダの郵政民営化が大きな成功だったのは間違いない」
「オランダの経験から得られる教訓は、民営化の過程で、金融部門と郵便部門を資本面で完全に分離し、それぞれ独立した道を歩んだことが奏功したという点だ。顧客や市場動向に機動的に対応できる極めて柔軟な仕組みにできた」
「INGはポストバンクとの合併によって七百五十万人(全人口の四七%)の金融顧客を確保した。この分厚い顧客基盤を店頭取引からインターネットやテレホンバンキングに誘導することで、業務を効率化した。必ずしも全国に約九百ある郵便局網を通じた対面サービスのみに頼るのではない。その結果、預金金利と住宅ローン金利の両面でライバル行に勝る金利設定を実現した」
「一方、郵便局の郵便・小包部門だったTPGグループも躍進をとげた。積極的な海外M&A(企業の合併・買収)戦略で国際郵便の(フェデラルエクスプレスやDHLなど)世界ビッグ4の一角にのしあがった」
(聞き手はロンドン
=佐藤大和)
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