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天木氏のホームページより。
(http://amaki.cc/bn/Fx.exe?Parm=ns0040!NSColumnT&Init=CALL&SYSKEY=0120)
9月24日―メディアを創る
(前半省略)
駐留米軍に基地使用料の増額を求めたキルギス大統領
9月23日の毎日新聞の記事に注目した。中央アジアにキルギスという国がある。この国のバキエフ大統領が、米軍に提供している首都ビシケクの国際空港の基地使用料を増額要求したというのだ。
米軍は01年9月の米同時多発テロ後、アフガン戦争の支援基地としてキルギスとウズベキスタンに駐留を始めたということであるが、基地使用料なるものを米国から徴収している国があると知って驚いた。それに加えて「米国と01年に結んだ基地使用条件(年間約5000万ドル)はわが国にとって不都合だ」と言って増額要求をしたバキエフ大統領の対応に驚いた。
しかしよく考えてみればこれは当然のことなのだ。米国の占領から60年もの歳月が経過し、しかも冷戦が終わって十数年もたつというのに、何の疑問も躊躇いもなく日本国中の一等地を米軍に差出し続けるにわが国の政府、おまけに「思いやり予算」と称して財政困難にもかかわらず経費負担まで膨れ上がらせて行った日本政府、そしてそれに疑問も反発も抱かない国民、これこそ異常ではないのか。あまりにも米国に従順過ぎるのではないか。冷笑して済ませられる問題ではない。
米軍再編問題から目を離すな
この国が直面している最大の問題は、今後急速に進められようとしている日米軍事同盟をどう考えるかということである。憲法問題も平和問題も、つまるところは戦争国家になってしまったブッシュ政権との関係をどう進めていくかに突き当たる。日米軍事同盟関係を放置しておきながら、憲法改正や平和問題を論じたところで不毛である。
ところがこの日米安保問題については、事柄が深刻なのか、安全保障論議は難しいと錯覚しているのか、それとも共産党的とみなされることを嫌うのか、誰も正面から議論しない。
しかしよく考えてみるがいい。この問題は、特殊な問題でも、イデオロギーの問題でも、何でもない。安全から始まって、我々の財政問題、社会問題、さらには心理面にまでも深い影響を与え続けてきた、戦後の日本の最大の問題なのである。60年代の国論を二分した安保論争はどこに行ってしまったのか。
日米軍事協力を重視する前原氏が民主党代表になった今、日米安保体制を堅持、強化していくことしか日本の将来の政治的選択はないかのようだ。しかしそれでよいはずはない。
自民、民主の日米軍事同盟優先の考えに対立した、日米経済、友好協力関係重視の対立軸を鮮明にする第三政党こそ、今早急に望まれるのである。しかもその政党は共産党や社民党といった過去のイデオロギー政党の寄せ集めでは国民の支持を得られない。保守や革新といったイデオロギーを超え、幅広い一般国民の声を代弁する新たな政党でなくてはならないと思う。そうでなければ政治的な広がりと力強さを期待できない。
私がこのようなことを言い出すのは、9月24日の各紙の報道によって、米国が、普天間飛行場移設問題をめぐる日本側の提案を拒否し、規模を縮小してまでも辺野古沖の現行計画にこだわったこと、その理由として地元の理解や支持がない代替地への変更は認められないと述べたことを知ったからである。
すなわち米国は日本国民の民意を無視した米軍再編は了承できない、それでは上手くいかない、だからまず日本政府が国民を納得させる案をつくって提示してくれといっているのである。
このような米国の要求にもかかわらず、外務、防衛官僚は国民の反発を以下にかわそうかという受身の姿勢に終始し、国民的合意を取り付けないまま中途半端な代替案を提示し続けてきた。この重要な問題を小泉首相は官僚に丸投げし、「なんの指示もない。郵政改革とは対照的に米軍再編にはまったく無関心」(9月24日朝日新聞)であると関係者を嘆かせているのである。
もはや郵政改革を叫び続けることのできない小泉首相の最大の問題は米軍再編問題である。我々はこの問題に小泉首相がどのように取り組んでいくのか最大の注意を払って監視していかなければならない。今こそ日米軍事同盟の強化の是非について国民的論議が始められなければならない。パフォーマンスに明け暮れた小泉首相が最後に行き当たるのは日米関係である。
小泉外交の是非を正面から国民に提示できるのは前原民主党では決してない。日米安保体制は段階的に解消すべきであるということを正面から主張できる国民的政党の結成が早急に求められるゆえんである。
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在日米軍に対して我が国が基地使用料を請求していないというのは、そもそも我が国が非占領国である(未だに!)という点と、米国に我が国の安全保障の大半を肩代わりしてもらっているという2点においてキルギスとは事情が異なる。
しかしながら、在日米軍のプレゼンスは誰の目にも明らかな通り我が国における安全保障(狭義の)を遥かに超えたものであり、あくまでも米国の戦略に基づいたものであるのだから、超過分を相殺すべきであるとの議論は出てきてしかるべきである。それを押し進めて仮に天木氏が主張するように日米安保(軍事同盟)を段階的に解消するという方向の持っていくのであれば、我が国が自国の安全保障をキチンと議論し、しかるべき能力を自衛隊に与える必要がある。自民党、民主党のいずれもが(全員一致ではないにせよ)憲法9条について自衛権の明確化を求めているというのは、そういった方向の議論のはじめの一歩と言えるだろう。これら両党、特に自民の安倍、民主の前原あたりは、米国依存を快く思っておらず、自主独立の方向を目指しているという面では思想信条は異なっていても天木氏ともそれほど違いはない。
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