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□あす投票 政党と政策をどう見極めるか [読売新聞・社説]
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20050909ig90.htm
9月10日付・読売社説(1)
[あす投票]「政党と政策をどう見極めるか」
衆院選があす11日、投票日を迎える。各政党、候補者の論戦もきょうで終わりだ。
衆院選は有権者が政権を選択する機会である。内外の課題を的確かつ迅速に処理し、21世紀の日本の基盤を作るため、どんな政権が望ましいのか、きちんと考えたい。
衆院に小選挙区比例代表並立制が導入されて以来、4回目の選挙だ。「政権交代可能な二大政党の形成」「個人中心から政党・政策中心の選挙へ」という、この選挙制度の趣旨が、それなりに浸透してきた選挙戦だった。
自民党と民主党は300小選挙区のうち前回選挙を34上回る280選挙区で競い合っている。自民党と公明党は政権の枠組みを明示して選挙に臨んだ。自民、公明両党による小泉政権の継続か、民主党の岡田代表を首相とする政権か、という対決の構図はより鮮明になった。
小泉首相は郵政民営化を唯一最大の争点にした。郵政民営化法案に反対した前議員を公認せず、首相主導で女性や官僚など対抗馬をぶつけた。派手な“刺客”擁立は劇場型の政治効果を生んで、衆院選への有権者の関心を高めた。
しかし、「郵政」以外にも重要課題は山積している。年金など社会保障制度改革、税財政改革、外交や安全保障問題で論議が十分深まった、とは言えない。
各党とも党首が前面に出ての論戦は、政党中心の選挙となってきたことを象徴している。これまで国政選挙の党首討論は、日本記者クラブ主催の1回だけが通例だった。今回は、それ以外にテレビ各局の報道番組などで5回も行われた。
こうした論争の中で、党首が政権公約に書かれていない具体策を表明することもあった。たとえば、郵政事業の将来の経営形態について、民主党の岡田代表が「郵便貯金、簡易保険の2事業は民営化が筋だ」との考えを示した。
選挙戦術上の駆け引きの側面もあったのだろう。だが、選ぶ側にとっては、重要政策の中身や方向性がより明確にはなったかも知れない。
自民、公明両党が連立を組んでから3度目の衆院選だが、公然と「比例選は公明党へ」と訴える自民党の小選挙区候補が増えた。郵政民営化に反対した無所属候補の中にも少なからずいた。投票にあたって有権者も戸惑うのではないか。
共産党、社民党は野党に徹し、国民新党、新党日本は小泉首相の政治手法を批判して、活路を開こうとしている。
新たな現象をどうとらえ、「政党・政策中心」の政権選択に生かすのか。有権者に求められるのは、それを見極める確かな目である。
(2005年9月10日9時58分読売新聞)
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