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http://blog.melma.com/00126388/20050901160232
米(コメ)をテーマにした『88』という不思議な題名のフリーペーパーが、9月3日に「選挙に行こう」特集号を発行します。これは、とくに若い人たちを意識したぼくの寄稿文。『88』配布店リストは下記ホームページからどうぞ。
http://www.wacca.com/88/main.html
ネオファシズムの賛否を問う選挙
星川 淳(作家・翻訳家)
いちおう50年以上生きてきた人間の目から見ると、小泉、安倍、竹中をはじめ、いま自民党の顔となっている政治家たちは人格的にもっとも信用できない部類に入る。人間性という点では、なりふりかまわず権力にすり寄る公明党の面々もみじめだ。もともと日本の政治家の水準は高くないけれど、現在の小泉政権は戦後最悪の薄っぺらさだと思う(安倍政権などというのができたら最悪記録を更新)。
ところが、人間を見る目のない人たちが増えているのか、小泉がヒステリックに叫べば叫ぶほど支持率が上がるらしい。ちょうどヒットラーが台頭するときのドイツはこんな感じだったかもしれない。しかし一番悲しいのは、郵政民営化を含め小泉改革という名の「日本ぶっこわし計画」が進んだら最大の被害者になる若い世代が、小泉の口車に乗って自公政権を応援する姿だ。
「民営化」の原語のプライバタイゼーションは「私営化・私有化」と訳すべきであって、「民」の意味など含んでいない。大企業や多国籍企業が社会の富を「私物化」するのに手を貸し、弱者をどんどん切り捨てて、暴走するアメリカと一緒に世界中で戦争できるようにするのが小泉流のエセ改革だ。こんどの選挙で小泉に勝たせれば、いま10代、20代の若者たちはもっと情け容赦ない生活苦に追い込まれ、そのうち米軍のタマよけとして戦争に駆り出されるだろう。郵貯・簡保の350兆円はたちまちアメリカに吸い取られ、「対テロ戦争」の口実で軍需産業を肥え太らせる永久戦争の軍資金になってしまう。
それを防ぐには、とにかく自民党と公明党以外の候補に一票でも多く入れるしかない。あとのことは、民主党を中心とする野党連立政権ができてから考えればいい。ただし、いまの民主党も自民党と大差ない部分があるから、しっかり目を光らせておこう。
戦後60年で日本も日本人も変わったといわれるが、ある国なり民族の本性が短時間でそんなに豹変するはずがない。最近の世相が戦前とよく似てきたのは、経済が苦しいうえに、まわりの国々とうまくやれない状況が、虚勢と大言壮語に彩られた戦前そっくりの感情的反応を引き出しているからだ。ただひとつだけ、60年ぶんの経験を重ねたことが昔とは違う。
だからこそ、日本人が過去にどんな誤算と愚行をおかしたかを含め、歴史を謙虚にふりかえることが重要になる。反省や省察を「自虐」といいかえても足跡を消すことはできない。若者が多く書き込んでいるらしいネット掲示板には、野党候補をこきおろすつもりか「○×△□は朝鮮ハーフだ」などと差別的な言葉が踊る。「つくる会」や「救う会」が代表する隣国バッシングに染まっているのだろう。しかし、純粋なアイヌや沖縄の人びとを除き(この二民族でさえ実際は純血などほとんどありえなくなっているが)、われわれ本土系日本人の大多数が弥生時代以降に朝鮮半島から渡ってきた、文字どおり「朝鮮ハーフ」の子孫であることは明仁天皇さえ認める常識だ。
一事が万事、自分が何者かを知らない愛国もどきは、小泉や安倍のようなB級政治家を後押ししてネオファシズムを生み出す。ウソまみれの勝手な都合で戦場に連れ出され、「お国のために死ね」と命令されてから後悔しても遅すぎる。
目をさますなら、いまだ!
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