★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK13 > 672.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
衆院選圧勝報道に自民困惑、民主の戦術に誤りとの声も
今週初めに出そろった新聞各紙の衆院選予測報道が、終盤の選挙に波紋を投げかけようとしている。報道で優勢を伝えられた自民党は、陣営の気の緩みが思わぬ結果になる事態を警戒、党本部から異例の通達を出した。ただ、逆転を狙う民主党にも、大きな戦術的ミスがある、との指摘もあり、自民、民主の両陣営はともに大きなリスクを抱えながら選挙戦の追い込みに入った。
自民党にとって忘れられない苦い経験となったのが、2年前の前回衆院選での後半戦だった。各紙の予測は、与党優勢で、中には「与党、安定多数の勢い」との見出しも躍ったが、フタを空けてみれば、自民党は当初の公認だけでは過半数に達せず、民主党に40議席増の躍進を許した。
自民党東京都連の粕谷茂・選対本部長は6日夕、都内の選挙関係者に対し「報道の活字に躍らされるな」と引き締めを狙った内部文書を出した。7日付産経新聞朝刊は、「自公300議席うかがう情勢」と伝えたが、粕谷氏は、「いくら何でもそこまではいかない」と与党圧勝ムードに警戒感を強めている。
ただ、自民党が最近実施した独自調査では、小泉政権の支持率が40%台後半で推移するなど、「かなりいい数字が出ている」(選対幹部)という。このため、自公合わせて過半数を超えたとの感触を得ており、党内では自公で安定多数といった期待感が高まっているのも事実だ。
一方、民主党は、単独過半数獲得という当初の目標を変えていない。選対幹部は、「比例区の投票行動は、前回の選挙の水準に近づきつつあるので、十分に希望の持てる状況にある」との認識だからだ。実際、神奈川県のように自民、民主の大接戦を繰り広げる選挙区が多い地域もあり、両陣営とも「投票箱が閉まるまで分からない」(両党の選対)とボルテージは上がる一方だ。
民主党選対幹部は、各紙の世論調査について、「結構ばらつきがある。わが党で実施している調査ともずいぶんかい離があるので、あまり信用しない」という。また、「(各紙は)民主党苦戦の記事をいいタイミングで出してくれた。大きな励みだ」と強気な姿勢も見せている。自民党でも、「判官びいきのような票もある」(選対)とみており、警戒感を強めている。
民主党は6日夜、最近のマスコミ各紙の世論調査の結果を受け、選対役員会を開き、今後の対応として、都市部を中心に80選挙区あまりを重点化する方針を決めた。終盤戦では、「年金・子育て・大増税を愚直なまでに発信していく」という。
ただ、自民党関係者からは、「民主党が(自民党に対し)消費税問題を追及すれば、自民党は苦しい戦いを強いられたかもしれない」と民主党の選挙戦術の誤りを指摘する声も出ている。
谷垣財務相は6日、閣議後の記者会見で、定率減税の廃止について聞かれ、「流れとしては2006年度で半分をやりたい(廃止したい)方向だが、決定されているわけではない。景気等の動向をよくみていかなければならない」と述べ、2006年度の税制改正では、定率減税の残り半分を廃止するとの方向を示した。減税廃止は結果として増税となるため、民主党政調関係者は、残り3日で、この点も追及していくとしている。
(東京 7日 ロイター)
▲このページのTOPへ HOME > 政治・選挙・NHK13掲示板