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私が民主党代表ならこうやって勝った − 全野党共闘とネット本拠【ブログ、世に倦む日日】
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今日の朝刊各紙は一週間後の自民党の大勝を予想した報道で一面を飾っている。昨年の秋、ケリー候補が僅差で敗北した時も本当に憂鬱で、米国の市民も同じように失意と落胆に襲われたのだろうが、今回はそれ以上に心が塞がれ苦しくなる。この政治がまた四年間続いたらどうなるのだろうかと考えると、胸が詰まり息が止まる思いがする。後継の安倍晋三が8月15日の靖国参拝を恒例化するだろう。消費税が上がるとか、医療費の負担が上がるとか、個別の負担増もあるのだが、それ以上に、所得格差が階層格差として固定化され、同じ日本人が生まれながらに権利の不平等を当然視される社会になるだろう。戦前の身分制(ドラマ『おしん』に登場する地主小作制)のような社会が復活する。戦後の日本で生まれ育った人間の常識では想像もできないような非民主主義的な社会が出来上がる。そのうち選挙権もカネで買わされるようになるのではないか。国政選挙の投票権は一票につき一万円とか。堀江貴文と竹中平蔵の思想はそうだ。権利はカネだ。
もしも自民党が圧勝するとすれば、民主党の過失責任は本当に大きいと私は思う。勝って当然、政権交代できて当然の選挙を敗北したことになるからだ。民主党は油断した。油断しただけならよかったが、選挙戦略が決定的に拙かった。郵政民営化の問題に関しては一貫して反対の姿勢で選挙を闘わなければならなかったのである。自公政権が郵政民営化の是非を問うと言って選挙を仕掛けてきたのだから、政権交代を狙う側の野党の民主党は、それを受けて、郵政民営化反対の立場で逆襲の論陣を張ればよかったのだ。選挙の対立軸を、市場原理主義vs公共経済主義の図式で国民に提示して、どちらを選ぶか哲学の選択を迫ればよかったのである。郵政民営化を起点にして有効な対立軸は幾らでも政策論として争点演出できた。例えば、対米従属路線か平和協調路線かという国家戦略の対立軸も訴えることができた。郵政民営化問題というのは、まさにこの国の全ての政策争点に繋がる切り口として、結節点として議論することができたはずだ。
何度も言っているが、今度の「郵政民営化」とは政策ではなくイデオロギーである。政策だというのは嘘だ。これは総務省の実務者や自民党の専門家が立案した法案ではない。敵がイデオロギーで仕掛けてきたのだから、イデオロギーで切り返せばよかったのだ。社会哲学の選択肢を示して国民に選ばせればよかったのだ。民主党が勝つ方法はあった。それはこの郵政民営化を問う選挙を小泉政権を打倒する選挙にして、全野党が一致結束して郵政民営化に反対することだった。マスコミを抱き込んで郵政民営化プロパガンダのシャワー攻勢をかけてきた自民党に対抗するためには、全野党が結束して郵政民営化反対を訴えるしかなかった。私が民主党の党首なら、例の解散演説で小泉首相の支持率がハネ上がった翌日か翌々日に、民主党・共産党・社民党・造反組のリーダー全員の顔を新橋駅前広場に集めて、「郵政民営化阻止・小泉政権打倒」の横断幕を張ってグランド・アジテーション・デイを展開した。五人揃って小泉政権打倒の大演説会を挙行した。
広島六区、岐阜一区、東京十区、静岡七区。刺客のいる注目選挙区には野党党首全員が揃って入り、一同で「どの党の候補に入れてもいいから小泉自民党はやめてくれ」と訴えた。全野党党首揃い踏みのカウンターで刺客斬りを演出した。マスコミを味方につけた自民党に勝つにはそれしかない。立場と対立を超えた野党の結束と共闘しかない。そしてマスコミに対してネットを言論戦の本拠地にした。『報道ステーション』や『朝ズバ』に対しては、野党が一致結束してボイコットすればよかったのだ。小泉首相を勝たせることしか頭にない古館伊知郎やみのもんたに媚びる必要はなかったのだ。マスコミをボイコットする代わりにネットを論陣の拠点とし、ネットで毎日各党首が連携してメッセージを訴えればよかったのだ。大衆の関心をテレビではなくネットに向けさせ、ネットを選挙戦の主戦場に設定すればよかったのだ。郵政民営化に反対する者であれば、右翼でも左翼でも、誰でもそこに結集させればよかったのだ。ネットを反小泉で固めればよかったのだ。
そうすれば小泉自民党とマスコミを逆包囲できた。選挙に勝つことができた。ところが民主党はそれをせず、逆に二大政党制と政権交代選挙の宣伝を始め、共産社民から票を取る従来の無策パターンに入り込み、郵政民営化については、小泉自民党と同じかそれ以上の過激な市場原理主義の民営化策まで言うようになった。これでは前の国会で郵政法案に反対した意味は全くなくなる。解散に追い込んだ立場は正当化できない。国民を納得させられない。民主党が敗北するとすれば自失である。政権を奪おうとする者が大事な選挙争点で政権にスリ寄ったら終わりだ。自民党に票を入れる無党派層は別に民主党に票を入れてもいいのである。どちらでもいいのだ。インパクトのあるメッセージを訴えてコンビンスさせ、モメンタムを上げた方が勝ちなのだ。大衆は変革を求めているが、それは変革のイメージを求めているのであり、変革のリーダーシップの演出を求めているのである。私が民主党の党首なら、小泉政権の失政を暴き、小泉政権の打倒を訴える演出で選挙戦略を方針化した。テレビを捨て、ネットをホームにした。テレビのプロパガンダをネットの力で無力化した。
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投稿者 クエスチョン 日時 2005 年 8 月 22 日 19:07:40: WmYnAkBebEg4M
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