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● ニュースと感想 (9月03日b)
「ミシシッピの氾濫」について。
ミシシッピで水害が出ている。莫大な被害だ。なぜか? ハリケーンが来た時点では、被害はたいしたことはなかった。いくら雨が降っても、雨ぐらいでは、別に溺れて死ぬことはなかった。そんなにすごい雨が降るはずがない。
ところが、台風が去りかけたときに、堤防が決壊した。そのせいで、湖および運河から、大量の水が流れ込んだ。そもそも、この地帯は、水面よりも低い土地だから、堤防が決壊すると、あたりは完全に水没する。
被害の主因は、ハリケーンの水ではない。もともとあった湖の水だ。ここを勘違いしてはならない。
で、ハリケーンは何をやったかというと、もともと9割まであった水に対して、さらに1割ちょっとの水を加えた。そのせいで、10割の水準を超えて、堤防が決壊した。……だから、単に「ハリケーンのせいだ」と認識するのは、正しくない。
では、どう対策すればいいか? 地球温暖化を防いで、ハリケーンを起こさなくすることか? いやいや、そんな悠長なことをやっていたら、いつまでたっても対策はできない。なすべきことは、ただ一つ。堤防をもうちょっと強固にすることだ。それだけのことだ。たとえば、堤防のために千億円の金をかけて、百兆円の被害を防ぐ。……ごく当り前のことである。まともな頭があれば、こうするはずだ。
ではなぜ、そのことがなされなかったのか? まともな頭がなかったからだ。で、変わりに、どう考えていたか? こうだ。
「小さな政府! 政府は小さければ小さいほどよい。そうすれば、民間経済が活性化する。政府の仕事は最小限にしよう!」
この信念で、堤防事業の金を削りに削った。堤防が必要なのは、ハリケーンが来たときであり、ハリケーンが来ていないときには、堤防はただの無駄である。無駄なものは、削減した方がいい。……こう考えて、堤防費用を削ったのだ。
で、ハリケーンが来たら? 「堤防が必要だ」とわかったが、残念ながら、「一日で購入できる堤防セット」というものは、どこにも販売していない。「必要なときに購入すればいい」と思ったが、必要なときにはうまく購入できない。「堤防がほしい、堤防がほしい」とわめいても、後の祭りだ。
これがすなわち、「小さな政府」主義だ。必要なものまでも削る、という愚の骨頂。目先の1円の得にこだわり、長期の千円の損を無視する。
ついでだが、この愚かな「小さな政府主義」というのは、米国だけの話ではない。日本の自民党や民衆党も、同様だ。一方、社民党や共産党は、「大きな政府」で、やたらと福祉を大きくしようとする。(これは別に良くも悪くもないが。)
で、変人である南堂は? 「小さな政府」でも「大きな政府」でもない。「効率的な政府」だ。つまりは、「1円を惜しむ」のでもなく、「十円を無駄遣いする」のでもなく、「1円の出費で多額の得」を狙う。
[ 付記 ]
実を言えば、この発想は、経済学にも適用される。
・ 小さな政府 …… 目先の歳出を減らす (財政均衡主義)
・ 大きな政府 …… 目先の歳出を増やす (公共事業主義)
・ 効率的な政府 …… 目先で少し損してから、あとで大きな得を得る。
どれが一番賢明でしょうか?
なお、比喩的に換言すれば、こうだ。
・ 小さな政府 …… 堤防費用を惜しむ。(水害を招く。)
・ 大きな政府 …… 無駄な堤防を作りすぎる。
・ 効率的な政府 …… 必要な堤防だけを作る。
どれが一番賢明でしょうか? 日本はどの政策を選んでいるでしょうか?
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