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朝日新聞http://www.asahi.com/home.htmlからhttp://mytown.asahi.com/kanagawa/news01.asp?c=3&kiji=3929より引用
２００５年総選挙
［０５総選挙］
党員高齢化悩む共産
共産党の内部で、よくこんな嘆きが聞かれる。「ライバル」の公明党の場合、親が創価学会員なら子どももほとんど学会員になるが、共産党員の場合、子どもが継ぐケースは少ない――。党員の世代交代が進まず、高齢化している現実が、共産党の選挙戦をいっそう悩ませている。
（石塚広志）
１７日、川崎市役所で、１０区（川崎区、幸区、中原区）から共産党公認で３回目の挑戦となる共産党新顔、笠木隆氏（５８）の出馬会見があった。同席した党の川崎中部地区委員会の岡部文明委員長は、笠木氏の得票が前回０３年の総選挙で落ち込んだ理由を聞かれ、苦しげに答えた。
「党員の高齢化と世代交代が進んでいないことが大きい」
笠木氏は前回３万４００３票と、県内１８人の候補で最も多い票を得たが、前々回の００年より約１万５千票も減らした。
かつて共産党は川崎で強い地盤を誇ってきた。７１年に共産、社会両党の推薦で伊藤三郎市長（故人）を誕生させ、伊藤市政は１８年続いた。１４人の共産党市議を抱えた時もあった。
「川崎公害があり、共産党はぜんそく患者の救済運動で先頭に立ってきた。労働者や低所得者層を中心に根強い支持があった」と地元の党関係者は語る。
県内全体の衰退も同じだ。中選挙区制時代は最盛期に３人もいたが、小選挙区制が導入された９６年の総選挙以降は小選挙区での議席はずっとゼロだ。
党中央委員会のある関係者は、こう漏らす。「公明党のように、親子で党組織に加わることはまずない。うちの場合、党活動に誘っても子どもに反発されることも少なくないし、親も自分の子どもに無理強いして誘わない。選挙活動はますます高齢者中心になり弱っている」
笠木氏の陣営事務所をみても高齢者の党員が目立つ。
「志位和夫さん、大森猛さんの２議席獲得のために『確かな野党・日本共産党』の姿を広げ抜きたい」。１０区の笠木氏は決起集会や後援会で、こう訴えている。
比例南関東ブロック（神奈川、千葉、山梨）の名簿１位の志位委員長と、神奈川５区（横浜市戸塚区、泉区、瀬谷区）と比例ブロックに重複立候補する大森氏の２人を当選圏内に押し上げるため、笠木氏を含め県内小選挙区の１７人の新顔が比例票の掘り起こしをめざすという党戦略だ。
大森氏は米軍厚木基地の空母艦載機の騒音に苦しむ大和市や、在日米軍再編に揺れるキャンプ座間のある座間市などを訪れ、「平和の党」を積極的にＰＲする戦いを見せている。
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