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[アングル]投票率上昇も小泉自民に追い風、自公で過半数獲得が有力=専門家ら
2005年 09月 1日 木曜日 17:58 JST
[東京 1日 ロイター] 衆院選投票日まで、あと10日あまり。長年、政界をみてきた専門家らは、古い体質から決別し新しい自民党を作るとする小泉自民党の選挙戦略が、若い世代を中心とした無党派層の支持につながっていると分析。前回を上回る投票率の上昇予想も、野党ではなく小泉自民党に追い風となっているとみる。
この結果、自民・公明で過半数を獲得するとの見通しが有力で、民主党は目標の単独過半数には届かず、現有議席を下回る惨敗予想も聞かれた。
選挙後の政局では、民主党が惨敗すれば解体に発展するとの見方もあり、「小さな政府」か「大きな政府」かを軸とした政界再編に発展する契機となる選挙になるとの指摘もあった。
選挙予想で定評のある歳川隆雄・インサイドライン編集長、政界を長年取材してきた、後藤謙次・共同通信社編集委員、中村啓三・毎日新聞社常勤監査役らが、外国特派員協会で、衆院選の見通しについて語った。
<インサイドライン編集長・歳川隆雄氏、自公で安定過半数も>
歳川氏の選挙予想は、自民225、公明25、民主170。
歳川氏は、選挙見通しについて、「当初予期していた展開と違った」と指摘。衆議院解散後そう遠くない時期に、自民党支持率が下降し、民主党支持が上昇機運に乗り、いつかクロスするとの見方が覆され、「”郵政風”は衰えない。”郵政風”に”年金風”は取って代われそうになさそうだ」とした。
そのうえで、「この風がやまない限り、自公の連立が過半数どころか、場合によっては、安定過半数(256)も制し、小泉政権が存続する可能性が高い」と予想した。
その背景として、歳川氏は、(1)小泉首相は自民党の集票マシーンを壊しているが、皮肉にも、そうした集票マシーンが地縁のない”刺客”公認候補に働いている、(2)首都圏都市部の投票率上昇予想と投票行動の変化。投票率の上昇でも、これまでは野党に投票してきた無党派層が、”自民党を壊す”とする小泉自民党に一票を投じる気配がある──の2点をあげ、今回の選挙は、郵政民営化の是非というより、「小泉さんにイエスかノーかの選挙になっている」と述べた。
一方で、民主党の戦略ミスを指摘。6党党首討論会であらわになった岡田代表の迫力のなさなどが、民主党が伸びなやんでいる背景と指摘した。
また、郵政民営化造反組(無所属34人、国民新党4人、新党日本3人)が選挙後に力を得るには、「半分以上が当選して永田町に戻ってくれば、それなりの勢力になり、小泉自民党とバーゲンする根拠をもつ」と述べ、20人前後の勢力になるかどうかメルクマールとして挙げた。
<共同通信社編集委員・後藤謙次氏、選挙後、公明に自民党との関係見直し機運も>
後藤氏の選挙予想は、自公で過半数を獲得するが、自民単独では過半数には届かない。480議席のうち、420議席を自民と民主で争う構図で、自民獲得議席は230程度か。公明は30程度。
自公で連立政権維持するものの、選挙後の政局に関連して、後藤氏は、「公明党との関係が微妙になる」と指摘する。
衆院選日程では、小泉首相は、公明党の意向を汲んで当初念頭にあった9月4日を9月11日とした。「選挙は最後の1週間で変わる」といわれ、選挙日程を1週間延ばしたことによって、追い風に乗っている現状がどう変わるかがひとつの要因。
もうひとつが、自公選挙協力の典型とみられた東京12区の情勢。公明党の次期代表候補とみられる太田昭宏氏の選挙区に、自民党は候補擁立を控えた。そこに、郵政民営化造反組の八代英太氏が、無所属での立候補を表明し、太田氏が苦しい選挙を強いられているなど、「公明党は、選挙後に相当自民党との関係見直しを迫られる」とみる。
民主党についても、次の次の衆議院選挙での政権交代を目指す小沢一郎副代表らとの路線問題など、「党内での混乱に拍車がかかる」と予想した。
<毎日新聞社常勤監査役・中村啓三氏、民主党の解体に発展も>
中村氏は、「自民党単独で過半数241に届く可能性もある」とした。一方で、「一番議席を減らすのは民主党で、民主党の解体を含めた政界再編に及ぶ可能性」を指摘した。
自民党大勝の要因は、予想される投票率の上昇が小泉自民党に向かうというもの。「20代から30代の若い世代を中心に投票率の上昇が見込まれるが、投票率の上昇が民主党の追い風にならず、小泉自民党支持に向かう。結果、民主党が現有の177(無所属含む)から20議席程度議席を減らす可能性がある」と予想。公明党についても、25−26議席にどとまり、「責任問題に発展する可能性」を指摘した。
選挙後の政局に関連して、民主党は、岡田氏の責任問題、路線問題に発展する可能性を指摘。「これまで、2大政党といいながら、自民党と民主党の間に、政策的な違いはどこにあるのかと多くの人が疑問に思っていたが、次の次の選挙までに、かなり政界のねじれが解消され、”大きい政府”か、”小さい政府”かを軸にした新しい再編、その大きな契機を作るのが今度の選挙だ」と見通した。
http://www.reuters.co.jp/printerFriendlyPopup.jhtml?type=marketsNews&storyID=9531341
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