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無党派層にとって賢い投票行動とは?
今度の衆議院議員選挙に関して、“浮動票”と言われる無党派層の人々に提案したい。
大政党A、小政党B・・・といった仮名で記述しようかとも考えたが、返って分かりづらくなると考え、
以下、具体的な政党名を使って説明する。
ただし、私自身はどこか特定の政党を応援する立場から書くのではない。
◆小選挙区では大政党に
これは、国民新党、新党日本、社民、共産などの小政党(注1)からの立候補者に投票しても、死に票になることが確実だからである。
死に票にしないためには、2大政党である自民か民主に投票するしかない(注2)。
もともと小選挙区制が導入された段階で、2大政党制を生みやすい選挙制度であることは分かっていた。
また、2大政党は、それぞれが議会で過半数を占めるべく、マス層の大量の票の奪い合いを演じる結果、
その政策は中庸的なものとなり、大差はなくなっていくことも指摘されていた。実際、今回の自民・民主両党のマニフェスト(選挙公約)を比べてみても、
郵政民営化賛成(ただ手法の違いがあるだけ)、政府は国防や外交、徴税など国でしかできない機能のみに縮約する小さな政府志向、憲法は改正・・・
と大筋では似たり寄ったりであることがすぐに分かる。
したがって、小選挙区では、政権担当能力や実績(そして好み)などを考慮して、自民か民主の候補に投票するのがよかろう(注3)。
(注1) 公明党は与党の立場であり、また今回も自民党と選挙協力していることから、小政党には数えず、謂わば自民党の“別働隊”と考えることにする。
(注2) もちろん、2大政党からの候補者どちらかに投票したとしても、敗者への投票は結果として死に票と呼ばれることになる。しかし、始めっから死に票になることが分かっている小政党候補への投票とは意味が違う。
(注3) 自民の郵政民営化反対派(造反派)、その結果としての無所属候補(平沼氏、野田氏など)、さらに小政党でも大物候補(例:辻元氏(社民)、志位氏(共産)など)の場合は、その候補に投票するのも例外的によしとする。
◆比例区では小政党に
本論は実はここからで、(小選挙区で自民党候補に投票しようと民主党候補に投票しようと)
比例区には自民あるいは民主とは絶対に書かない。
小政党である国民新党、新党日本、社民、共産の中からどれかを選んで投票する(注4)。
これが、今回の私のメッセージの肝(キモ)である。
「小選挙区と比例区で違う党を応援するなんて、首尾一貫しない(筋が通らない?支離滅裂?)のようで、嫌だ!」と言うなかれ。
無党派層の人々に“賢い(あるいは政治的に成熟した?老獪な?)”有権者になってほしいのだ。
何がいいかと言うと、まず意思表示の選択肢が増える。
組み合わせで考えれば、小選挙区で選択肢2×比例区で選択肢4=8通りの意思表示ができる(注5)。
「たった8通りか・・・」とガッカリの方も多いだろうが、完全な2大政党制が実現すれば選択肢は(たった)2しかないのだから、
それと比べれば大いにマシではある筈だ。
しかし、中選挙区制のように中小政党が乱立して、国政が極めて不安定になるか・・・というとそうでもない。
何しろ小選挙区は300、比例区は180である。基本的には300の小選挙区を奪い合う自民と民主と言う2大政党と言う骨組みはできる。
小党乱立にはなりえない。あとは、180の比例区で勝ち残ってきた小政党とどのように連立を組んで連立与党となるか、あるいは閣外協力を得るか・・・
と言う問題である。
多党間での議論を通じた政策のすり合わせや協力、時には妥協も・・・
と慎重な政権運営が期待できる。極端な政策は連立与党間での合意が得られないことが予想され、妥当で穏健な政策が実行される可能性が高い。
ましてや小泉的な強権的独裁的な政権運営手法は通用しない。
日本は約10年前(だったかな?)の選挙制度改革によって、完全な小選挙区制ではなく、小選挙区と共に比例区がある選挙制度に変わった。
「中途半端な選挙制度だな・・・」と私自身もずっと感じていた。しかし、この“中途半端さ”を逆手にとって、
2大政党制の毒と小党乱立の毒を“毒をもって毒を制する”形で中和できるのではないか?と思い至った次第。
例えば、自民(+公明)と民主がそれぞれ約180議席ずつで拮抗し、
国民新党、新党日本、社民党、共産党がそれぞれ30議席程度でしっかりと存在している状況を考えてみればどうだろう。
「どことどこが連立を組むのが現在の日本にとって相応しいのか?」
皆さんの政治的想像力が豊かに働き出すのではないだろうか?
とりあえずここまでとします。
(注4) もちろん「ワシは小選挙区も比例区も昔っから自民党と決めとるんじゃい!」「アタシは小選挙区も比例区も共産党一点買いですの!」と言う有権者も多かろう。そういう堅牢な投票ポリシーを持つ人は“無党派”層とは言わない。したがって、私のこのメッセージの想定外である。
(注5) 現実問題として、小選挙区で自民党候補、比例区で共産党と投票する有権者は、極まれ、かもしれない。が、始めから可能性は排除しないほうがよい(笑)
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