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(回答先: 小泉内閣支持、81%に上昇=87%が自民中心政権望む−経団連(時事通信) 投稿者 熊野孤道 日時 2005 年 8 月 30 日 05:22:32)
このところのメディアは小泉政権の支持率上昇や総選挙での自民党優勢を報じているが、それが作られたデータであっても、総選挙で自民党の有利に作用するわけではない。
まず、基礎的な投票配分は決まっている。
自民党系支持者なら、総裁が誰かとか政策がどうだではなく、地元の立候補者と結びついたかたちで投票行動が決められる。それが利害関係・血縁地縁関係に基づくものであっても、個人とのつながりが投票行為を決める重要なファクターである。
自民党を支持すると答えている人の多くは、自民党そのものを支持しているわけではなく、自分が投票している国会議員から市町村の首長・議員までの重層的な“政治家”が所属する政党が自民党だから答えが自民党になるという話である。
野党支持者のほとんどは、価値観や政策が自分の好みに合っていることが主要な支持要因である。
自民党系支持者であれば候補者が変わることで投票行動が変わる可能性があるが、野党支持者は候補者の変動で投票行動が変わる可能性は極めて低い。
自民党は国家レベルから市町村レベルまでの重層性があるから、候補者が変わったとしてもその重層性とつながっている限り支持者を引き継げる可能性が高い。
政党を支持している人は、社会情勢の急激な変化がない限り(自民党系であれば候補者の変動も大きな要因)、同じ政党の候補者に投票を続ける。
選挙の結果を最終的に決するのは支持政党を持たないいわゆる浮動層である。
東京都知事選で言えば、青島幸男氏にも投票し、石原慎太郎氏にも投票する人がその代表的なパターンである。
浮動層のなかには、選挙そのものに意義を認めず投票は棄権するという人もいる。
「高い自民党支持率」報道は、次のような作用をすると考えられる。
政党支持者は、自民党支持者なら投票を棄権しても大勢に影響を与えないと判断し、野党支持者なら必ず投票に行き少しでも差を縮めなければならないと思う。
浮動層は、“勝ち馬”に乗りたいという気持ちを醸成することも全否定はしないがそれはたいした割合ではなく、結果が決まっているのならわざわざ投票に行くことはないやと思う人や自公に“一人勝ち”をさせたくないと思う人が多くなる。
自公連立勢力に“一人勝ち”させたくないと思う人は、小選挙区並立比例代表制で行われることを利用して、小選挙区では自公系候補者に投票しても比例区では野党に投票したりする。
ここ3回ほどの国政選挙で民主党が自民党に比例で勝っているのはそのような投票行動の影響もあるはずだ。
「高い自民党支持率」報道は、棄権する人を増やすことで組織票に強く依存している政党(与党であれば公明党)に有利に働くとしても、自民党(自公)の得票割合を増加させることはなく、逆に、“一人勝ち”になることを恐れる人たちを野党への投票に誘導することになる。
小泉連立勢力が有利に選挙を戦いたいのなら、次のような情報操作が有効である。
前提1:小泉政権支持率や自民党支持が“ほんとうに”高い
選挙の予測が与党に不利という情報を流すことである。
これにより、与党支持者はこぞって投票に足を運び、浮動層も自分の判断そのものに沿った投票をすることになる、
前提2:小泉政権支持率や自民党支持が実は低い
この場合も、選挙の予測が与党に不利という情報を流すことである。
これにより、与党支持者はこぞって投票に足を運び、どちらかと言えば自公政権がいいと思っている浮動層が自公に投票をすることになる、
マスメディアにはせいぜい投票日の直前まで「高い自民党支持率」報道を続けて欲しいものだ(笑)。
投票者の2、3%がどういう投票をするかで結果がひっくり返るのが小選挙区制の恐さであり面白さである(笑)。
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