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29日午後、日本記者クラブ主催の6党による党首討論会が開催された。
(新党日本の田中長野県知事は公務のために欠席)
討論会の模様はNHKが生中継したが、午後1時から午後3時過ぎまでという時間帯だったので、当然のように夜の時間帯に再放送されものと考えたがそれはなかった。
私は視聴していたが、日勤者の勤務時間内である午後1時から午後3時という時間帯にTVを見続けられる人はそれほどいないはずだ。
夕方以降の各TV局のニュース番組は討論会の映像を断片的に流していたが、各TV局の価値観や政策選好が切り出しの基準になっていないとは言えないだろう。
今後の党首討論会の予定は知らないが、それほどの機会があるとは思えない党首討論会をできるだけ多くの国民が編集なしで見聞きできる条件を設定しないNHKの姿勢に疑義を呈したい。
小泉首相の言動には相変わらずのハグラカシ・スリカエが目立ったが、いちばん問題視したいのは「郵政民営化法案」に関する自民党評である。
小泉氏は、「郵政民営化は野党だけではなく自民党も本音は反対なんです」と語った。
小泉氏は、本音では反対の自民党国会議員なのに自分のリーダーシップであれだけの数の反対・棄権・欠席にとどめたという自負を吐露したのだろうと推察する。
小泉氏はそれでいいだろうが、本音では反対なのに賛成票を投じたと言われた自民党国会議員は、政治家としてのみならず一人の人間としてとんでもない愚弄を受けたことになる。
本音では反対なのに賛成票を投じた自民党国会議員は、自分の価値観や政策判断を放棄して執行部がごり押しした(本音は反対が多数であるのならそうなる)党議拘束に従ったことになるからである。
本音では反対なのに賛成票を投じた自民党国会議員がどのような思いで自己の信念を曲げたのかはわからないが、小泉氏を神輿に担いでいなければ選挙で当選できないとか、ごり押しであっても小泉執行部が党議拘束がかかっている主張する法案に反対することで非公認など冷遇されるのはイヤだというものなら、国会議員としての資質や適格性が欠けていると断じる。
賛成票を投じた自民党国会議員は、党首討論会での小泉発言を真摯に受け止め、自分の“身の潔白”を証明しなければならないはずだ。
党首討論会での小泉発言は、本音では反対なのに賛成票を投じた自民党国会議員をカスだと言っているに等しいのである。
さらに、小泉首相は、総選挙後の特別国会で再び参議院が法案を否決したら総辞職するのかそれともまた衆議院の解散に踏み切るのかと記者に問われ、総選挙で自公が過半数を占めたら、反対票を投じた自民党参議院議員も賛成せざるを得ないはずだから法案が否決されることはないと信じていると語った。
TBSのニュース23でも、池田キャスターが「自公が過半数を制したら、参議院議員が法案に反対することは民意に反するもの」というようなことを語っていたが、総選挙は代議士を選ぶ政治行動であって国民投票ではないし、国会議員は選挙で掲げた公約や自己の政治信条に縛られるものであって“抽象的な民意”に縛られるものではない。
選挙を通じて自分が国会議員に選出されたということが“民意”なのである。
参議院議員のみならず新しく選出された代議士であっても、立候補にあたり自らが「郵政民営化」法案賛成と公言していない限り、たとえ国民(有権者)の90%が賛成であっても賛成する政治的義務はない。
国会議員は、自分が掲げた政策や自己の政策判断に沿うべきであっても、国民の多数派に従うべき存在ではないのである。多数派に従うべきだというのなら、国会議員の見識は不要ということになる。
小泉首相のように従うべきだと言うひとは、違う表現ながら戦前の「大政翼賛会」を希求していることになる。
新しく選出される代議士も含めて自民党国会議員は、総選挙で自公が過半数を占めたら反対票を投じた自民党参議院議員も賛成せざるを得ないと語る小泉氏をきちんと批判しなければならない。
そして、参議院で脅迫に近い説得を受けても持説を曲げなかった反対派の議員は、まともな政治家であることを証明するためにも、特別国会で反対票を投じなければならない。
示された小泉流の国会議員観に即せば、生身の国会議員は不要で「バーチャル国会」で十分だとも言える。
政党がまず執行部や“中央”を決め、そこが打ち出した政権公約を掲げて選挙を戦うが、小選挙区も政党が立候補するかたちをとり、選挙での獲得議席数が各政党の「バーチャル国会」での“票数”になるとする。(政党名投票であっても、現行選挙制度を踏襲し比例代表制でないところがミソ(笑)。生身の国会議員は不要で、それでもドラスティックな政権交替も起きる)
「バーチャル国会」そのままだと議論の過程が国民に見えないので、TVやネットで各政党間のやりとりが公開される。発信者は誰だかわからない政党の幹部か専従職員である。
これは、政党がどこも「民主集中制」になることを意味する(笑)。
「バーチャル国会」だと、今回のような政党内での投票行動のネジレや分裂騒動も起きない(笑)。
自己保身のために自分の政治的信念や判断を投げ捨てたり放棄する国会議員もいることがわかった今、実際も「バーチャル国会」に近いものになっているのかもしれない(笑)。
自民党国会議員は、党首討論会での小泉発言にきちんと決着を付けていただきたい。
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