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「改革」の行方 政権公約/4 自衛隊派遣と米軍再編
◆イラク自衛隊派遣と米軍再編
◇争点外し狙う自民
◇民主、米からの自立志向
民主党はマニフェスト(政権公約)で、日米関係について「単に追随するだけでなく、必要な場合には自制を促す」姿勢を打ち出した。焦点は、同党が当初から反対しているイラク自衛隊派遣。12月14日の派遣期限切れをにらみ「12月までに撤退させ、日本にふさわしい復興支援に取り組む」ことを重点項目に位置付け、外交を衆院選の争点にしようという意思を明確にした。
「自衛隊がする作業はほとんどない。日本でテロが起こるリスクを減らすことは非常に重要。テロに屈したということではない」。岡田克也代表は20日の会見でこう語り、「首相になったら訪米し、ブッシュ大統領に撤退方針を説明する」と強調した。
もっとも米国は最近、イラク駐留米軍の撤退を視野に入れ始めている。小泉純一郎首相も「12月が近づいてきたら状況をよく判断して決めたい」と述べるだけだ。このため、自民党のマニフェスト作成の際、久間章生総務会長は「イラクとインド洋(への自衛隊派遣)については触れるな」と注文。「自衛隊の海外派遣は、今後とも国際協調と国益を考えて推進する」との抽象的な表現にとどめられた。
日米安保体制の見直しについても、民主党は踏み込んだ。在日米軍再編協議に関し、沖縄の海兵隊基地について「国外移転を目指す」と明記。昨年の沖縄国際大での米軍ヘリ墜落事故をきっかけに「見直し論」が再燃している日米地位協定についても「改定に着手し3年をめどに結論を出す」と公約した。
自民党は、米軍再編では「日米防衛協力を強化」、沖縄米軍基地についても「地元負担を軽減する」と従来の主張を記しただけで、地位協定も見直す考えはない。米軍再編をめぐる日米協議は既に「郵政解散」のあおりを受けて停滞している。米国のローレス国防副次官が18日、久間氏や山崎拓前自民党副総裁と会談し「年内に決着させたい」とわざわざ念押ししたほどだ。
毎日新聞がNTTレゾナントの協力を得て行ったインターネット上のアンケートでは、イラク自衛隊派遣について「期限を延長しないで撤退すべきだ」が46・5%。「直ちに」も含めると「撤退すべきだ」が7割近くに上る。
イラク問題も米軍再編も、衆院選が終われば直ちに決断を迫られる課題だ。だが、小泉政権の最優先課題は郵政民営化法案の成立。小泉政権では日米関係に劇的変化の可能性は少なく、「ブッシュ・小泉」の親密さに依存する首脳外交が続くことになりそうだ。これに対し、民主党のうたう「日米関係の進化」は内容が具体的でないが、「米国からの一定程度の自立」を志向するものとはいえる。【上野央絵】
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<自民>
自衛隊の海外派遣は、今後とも国際協調と国益を考えて推進する
<民主>
12月までにイラクから自衛隊を撤退させ、日本にふさわしい復興支援に取り組む
<公明>
イラクへの積極的、重層的支援を継続。自衛隊員の安全確保には万全の体制を確立する
<共産>
自衛隊のイラクからの速やかな撤兵を強く要求する。あらゆる海外派兵に反対する
<社民>
自衛隊をイラクから早期に撤退させる。国連を中心とした国際協調に基づく支援への転換に全力
毎日新聞 2005年8月26日 東京朝刊
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/senkyo/05shuinsen/sentaku/
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